直人📱「あ、もしもし…」
咲良📱「もしもし…」
直人「久しぶり」
咲良「まだ消してなかったんだ、私の連絡先」
直人「あの、今日さ…うち来たんだろ?」
咲良「行ったよ」
直人「言ってくれたらマグカップくらい送ってやったのに」
咲良「あの子、同じ大学だった子でしょ?」
直人「あ、ああ。俺と付き合ってる 」
咲良「当たり前じゃない、見りゃわかるわよ。直人の部屋にいるんだから(笑) てか、知ってたわよ、付き合ってるって」
咲良「私さ、あの頃直人に "別れよう" って言われて、なんか悔しかったの」
直人「だっておまえは…」
咲良「そうね、フラフラしてたわ。直人が私より他の人を見ていることに気づいたから」
直人「え?」
咲良「直人はきっと気づいてなかったよね。あの子に接する態度が友達にする態度じゃないこと、私には気づいたわ」
直人「紬のこと言ってんのか?」
咲良「あの子を見る直人はいつも優しい顔してた。そんなの女の子って敏感なんだから」
直人「………」
咲良「私ね、結婚するの」
直人「え?そうなのか?」
咲良「だからマグカップを取りに行ったの。自分なりに区切りをつけなきゃって。なんかいじわるしちゃったみたいでごめんね。変な誤解させちゃったかしら。あの子に謝っといてね」
直人「うん、わかった」
咲良「それからもう私の連絡先も消して。あの子のこと大切にしてあげてよ」
咲良「ちゃんと誤解解いてよ!」
直人「お、おう」
咲良「じゃ…切るよ」
直人「うん、じゃ…」
直人「あのっ…」
咲良「え?」
直人「幸せにしてもらえよ。」
咲良「ばっか。…ありがとう。直人もあの子を幸せにしてやってよ」
直人「大丈夫。幸せにするよ」
こんな時
つくづく俺ってやつは鈍感なやつだと
思い知らされる
俺はあの頃から紬のことを
友達とは見ていなかったんだ
どんだけだよ
紬…
心配すんな。
俺はおまえのことで頭がいっぱいだ
そう…あの頃からすでに
そうだったんだ


