………澪Side………





彼とはきっぱり別れた


苦しみから救い出してくれたのは


敬浩さんだった


ただ、


愛すれば愛するほど


幸せな自分がこわかった




敬浩さんが仕事に出かけたあとしばらくすると


1台の車がマンションの前に停まって


クラクションを鳴らした


聞き覚えのあるエンジン音に


そっとカーテンの隙間から覗いてみると






彼がいた



もう話すことなんてないのに…



何度もかかってきた着信音に



また恐怖を覚えた



このままじゃ敬浩さんに迷惑がかかる



勇気を振りしぼって電話に出た




澪「もしもし」



彼「澪!やっと出てくれた。ありがとう」



澪「どうしてこんなことするの?敬浩さんに迷惑かけないで。あなたとは終わったはずよ」



彼「わかってる。けど、俺気づいたんだ。俺、おまえのこと何も考えてやれてなかったって。自分さえよけりゃいいって思ってた。」



澪「いまさら何を…」



彼「俺、生まれ変わるから、やり直してくれないか?」



澪「ムリだよ」



彼「もう一度チャンスをくれないか、、」



澪「私はもう、あなたのこと愛してないわ」



彼「大好きだから、大好きだから、失うのがこわかった。自分に自身がないから澪のこと縛りつけて…ごめん。」



彼「もう一度だけ…」









彼の啜り泣く声が響き渡る






想いの強さから



束縛という行動にでたのならば



私の想いとすれ違っていたんだ



私がもっと強ければ



彼もあんなふうにはならなかったのかもしれない






私がもっと強くならなければ



私のせいで…








敬浩さんに出逢えて



はじめて愛されてるという優しさに触れて



敬浩さんなら



私を救ってくれる…







敬浩さんの愛は大きく



なにもかもを受け入れてくれた






その優しさに



甘えすぎていたのかもしれない




何も考えずに敬浩さんの胸に飛び込めばいいのに




それが出来ない私を









許してください…