とりあえずその日は彼に納得してもらい


また後日ちゃんと話すことを約束して


帰ってもらった





敬浩「澪さん…大丈夫?」


澪「はい…」


敬浩「引き返すなら今だよ」


澪「引き返すつもりなんてありません!」


澪「初めて…初めて彼に逆らってしまったから…」

敬浩「間違ってるのは彼の方なんだから。僕がついてるから大丈夫。」


敬浩「さ、帰ろうか。送るよ」




澪さんの手を引いてお店を後にした


このまま2人は何処へ流されていくのだろう


そう思いながら


引き返せない夜の扉を開こうとしていた




澪「敬浩さん…私、お家には帰りたくない」


敬浩「けど今日はちゃんと帰すと彼とも約束したから…」


澪「今日だけ一緒にいてくれませんか?一緒にいるだけでいいんです」


敬浩「じゃあ…僕の会社の控室に行きますか?」


澪「会社?大丈夫なんですか?」


敬浩「澪さんには言ってませんでしたが、僕はあのアパレル会社を経営してる者で…」


澪「え、そうなんですか」


敬浩「小さな会社ですよ。泊まり込むこともあるからソファベッドもあるし、会社に行きましょう」

澪「はい」











敬浩「澪さん…」


澪「はい」


敬浩「澪さんは僕のことを好きだと言ってくれた」

澪「はい。好きです」


敬浩「僕も君と会って人生が変わった。こんなに守ってあげたいと思った人は初めてだ。君のことを考えない日なんてない。」


澪「敬浩さん…」





綺麗なその瞳から溢れ出る涙








差し伸べたその手をギュッと握りしめた



もう、お互いの想いは同じだった







あなたを守りたい…ずっと


言葉にできないくらいの愛しさを


生まれてはじめて知ってしまったから


君の傍にいたい


いてあげたい








敬浩「僕も、澪さんを愛してる」



敬浩「僕を信じてついてきてくれるかい?」



澪「はい」



敬浩「失うものもあるかもしれない。それでも僕に、ついてきてくれるかい?」







澪「敬浩さんの傍にいたい」



たった一筋の光さへあれば、大丈夫だ








敬浩「君の笑顔は必ず僕が守るから。僕からはぐれないようにこの手を絶対に離しちゃだめだよ」




世界中から責められたって


もう手放すことなんて出来ないから…