あや『お兄ちゃん…』
うわ言でそう言ってしまうほど
あやちゃんは直人さんのこと好きなんだろうな…
まえから直人さんのあやちゃんへの態度が
妹を心配している以上の感情があるんじゃないかと思ってた
あの人だって、本当は結婚の話も出ていたのに
断ったのは直人さんの方だ
“あやの側にいてやりたい”って …
妹なんだからいつまでも側にいることに変わりないじゃないですかって言ったら
“違うんだ。がんちゃんには本当のこと言う。
実は俺達…血が繋がってないんだ”って…
あー
って、思ったね。
点と線が繋がったっていうか…
あやちゃんの違和感も、違和感なんかじゃない。
だって本当の兄妹じゃないんだから
きっと直人さんも葛藤してるに違いない
剛典「直人さん、俺、帰りますね」
直人「お、おう。あや…は?」
剛典「なかなか現実はすぐには飲み込めませんよね…。今は落ち着いて、ソファーで寝ちゃってます」
直人「そっか。色々とありがとうな。がんちゃんいてくれて本当、助かったわ」
剛典「とりあえず、また明日」
直人「がんちゃん、あやのことよろしく頼んだよ。」
剛典「…どういう意味ですか?」
直人「そういう意味だよ」
剛典「なんすか?それ」
直人「俺が気づいてないとでも思ったか?俺に遠慮しなくていいんだ」
剛典「何言ってんすか」
直人「がんちゃんだから言ってんだ。誰でもいいって訳じゃない。」
剛典「直人さんこそ!」
直人「俺は!!」
直人「俺はあやのたった一人の兄貴なんだ。それだけだ。」
あやちゃんは直人さんが好きなんだ
そんなことできるわけがない…

