剛典…


なんだかデジャヴを見てるようで


その背中を眺めながら


2年前を思い出していた…






……2年前…………



〜剛典side〜





「いいから早く行けよ…」




俺は希美に背を向けながらそう言った


『ごめんね…』


あの時振り返って希美の手を引けば


引き止めることが出来ただろうか






2年付き合った希美から

それを聞かされたのは突然だった



『剛典…別れよう…』



デスクワークを終えてシャワーを浴びてる途中


ドアの向こうからそう告げられた



「もしかして…臣さん?」


『うん。』



気づかなかったわけじゃない


むしろ、気づかないふりをしてきた


学生時代の先輩の臣さん…


最近希美は臣さんのことをよく話していた


その話も上の空で俺はデスクワークに夢中で


希美のこと放ったらかしてた


気持ちが離れていってるとも知らずに…






元々俺は臣さんの希美への気持ちを知っておきながら、希美に告白した






臣「良かったじゃん。」


なんだよそれ、好きなんだろ?

なんでなんも言わねんだよ…

なんで黙って身引くんだよ


大人ぶってんなよ…



手に入れたはずの希美


俺は自分を過信し過ぎていた



希美の気持ちが違う方向へ向かっている


それがよりによって


なんで臣さんなんだよ!!





仕事も恋愛も人間的にも完璧なのはわかってる


だから


たがらこそ臣さんだけには渡したくなかった





俺はバスルームから出ると


希美の手を引っ張って


半ば強引に


希美をベッドへ押し倒した…