姉貴から渡されたピンクの封筒…


それは生前にゆきが僕に宛てて書いた手紙だった


“のりくんに好きな人が出来たときに…”


そう言われて姉貴が預かっていた手紙


5年ぶりに開くこの封筒にいったい何が…


俺は恐る恐る封筒を開けた







    のりくんへ


のりくんがこの手紙を読んでるってことは

私はもうこの世にはいないんだね




のりくんにはたくさんの愛をもらったね


病気になってしまったのは残念だったけど


空を妊娠した時


のりくんはお願いだから子供はあきらめてくれって言ってたのに


私、それだけは出来なかった


どうしてものりくんの子供が欲しかった


私とのりくんの宝物


残したかったから…





ゆきはきっと大丈夫って


のりくんが言ってくれたから


私も奇跡を信じたよ


でも、こんなことになって本当にごめんなさい


空のこれからを見れなくて本当に残念だけど


のりくんがいるからきっと大丈夫。



そしてもし…






もし、のりくんに好きな人が現れたときは…


きっとのりくんのことだから


迷ってるよね


俺だけ幸せになっていいのかなって。



長い人生の中、出逢いはたくさん待ってる


きっとのりくんが選んだ人だから


素敵な人に決まってる。



だから、私に遠慮だけはしないで。


私はのりくんに好きな人ができて嬉しいよ


ずっと悲しみにくれてるのりくんなんかみたくない


空にもきっと将来、男親ではわからないとこがでてくる

きっと空のことも愛してくれる人だよね


のりくんが選んだ人だもん



だからのりくんは自分の幸せだけを考えてね


私からの最後のお願いだよ



のりくん…


これからは私は夜空に輝く星になって


みんなの事見守ってるからね


悪いことしたらわかっちゃうからね(笑)



のりくんに出逢えて本当にしあわせだった


短い間だったけど…ありがとう



          愛するのりくんへ         ゆき







ゆき…

      ありがとう……


ゆきの愛ある言葉に


俺は涙が止まらなかった