おっす!ジョーです

この度、1000部で売り切れて、廃盤にした1冊目の自伝「ねずみはドブ川へ飛び込んだ」を無料で公開することにしました。

動画→俺の自伝を無料で公開します。

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ある時は、ブックオフで50円で売られてるのを見かけ…。またある時は、メルカリで4万円でサイン付きの物が売られてたり

 

ジョーブログの視聴者さんから沢山の読みたいという声を貰ってたけど、

誤字脱字だらけで、文章もまあまあぐちゃぐちゃ

21歳の頃の青春の思い出として取っておこうと思ってましたが

 

キンコン西野さんが、「えんとつ町のプペル」を無料公開にして、ムーブメントを起こしたりしてるのをみて、

「その手があったか(゚o゚;;」と

この度、思い切って、それを参考にして、無料公開することにしました。

 

でも、次の新刊「瞬発力の高め方」とは内容はあんまり重複せえへんから、そちらはそちらで新鮮に楽しんでもらえるかと思ってます。

 

「瞬発力の高め方」では自伝のストーリー形式とは違い、自分の軸になった経験、そこから紐付いた思考を纏めています。

 

どういうモチベーションで、企画や挑戦を遂行して、達成してきたかという考え方のほうを詰めました。

 

21歳の頃に書きなぐった拙い乱文やけど、是非、読んでくださーい^ ^

 

そして、ええなって思ったら、

全国の書店、アマゾンで購入ほんまよろしくな!

新刊「瞬発力の高め方」

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【ネズミはドブ川に飛び込んだ】ジョー 著

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『はじめに』

編集者 豊川聡士(ジョーの地元の友達)

 

ジョーに会ったのは今から、十年前のとある中学校の入学式だった。

端正な顔立ちをしていた少年はみんなから、「カナ・クルーズ」と呼ばれていた。

彼は特に嫌そうでもなく、嬉しそうでもなく、何となくハハハと笑っていた。

女の子と話すことが苦手らしく、彼が女の子と話している所をみたことがない。

彼はとても負けず嫌いだった。

冬の耐寒マラソンの時には、いつも顔を真っ赤にしながらトップ争いをしていた。

僕はそれを後ろから眺めながら、「よう、やるわ」と一人呟いていた。

僕たちが急激に仲良くなったのは、あることがキッカケなのだが、あることはまた別の機会にお話しすることにしよう。

ここで、僕が兎にも角にも主張したいのは、彼が普通のどこにでもいる、女の子が苦手な負けず嫌いの少年だったということだ。

そんな普通の少年が、勇気を振り絞って、ドブ川へ飛び込んだ。

夢を忘れた大人が汚したドブ川へ。

しかし、彼は一人ではない。

周りには彼を支える仲間がいる。そして、僕もその内の一人だ。

後ろから、聞こえる「あほや」の声を尻目に、アホな仲間達とドブ川を爆走中ならぬ、爆泳中である。

 

この本を読んだ後、読者の方が、チャレンジに挑む勇気を受け取ってくれること(一人牛丼でも何でもいい)を願って、親指を止めたいと思う。

 

                          

 序章『臆病な幼少期』

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≪孤独な僕≫

朝、起きると、そこにあるはずの小さなテレビがなくなっていた。

昨晩のことは、記憶にない。

そう言えば、夢で父さんと母さんがお金のことで喧嘩していたのを思い出した。小さな僕はおぼろげに夢について考えた。

 

母さんを見なくなったのは、その日からだった。

 

僕は、いつものように幼稚園に行き、小さな妹もいつものように保育園に行き、お昼ごはんを食べ、友達と遊んだ。何ら変わりのない毎日の営み。ただ1つ、いつもと違うことが起きた。お迎えの時間になっても誰も来ない…。

 

皆が次々に母親と帰っていく中、僕は一人ポツンと立ち尽くしていた。

冷たい雨のように頬を伝う涙を幼稚園の先生は、しっとりしたハンカチで拭いてくれた。

 

「遅くなって、ごめんな。悪い敵と戦ってたんや。」

辺りが既に暗くなった頃、汚れた作業着の父さんが現れた。

僕にとって、父さんはヒーローだった。

 

次の日も、また次の日も、僕は、戦いでヘトヘトになってやって来るヒーローをくたびれたハンカチを頬に当てて待った。

しかし、ヒーローもハンカチも僕の孤独を拭うことはできなかった。

僕は、母さんがどこに行ったか、父さんには聞けなかった。一人頑張っている父さんを悲しませたくなかった。

 

幼稚園が休みの日は、妹と二人で過ごす。

近所に住む年老いたおばあちゃんが家にやって来て、僕らや帰って来る父さんのために夕飯をこしらえてくれたりすることもあった。

しかし、借金があるほど裕福ではなかった僕たちの主食はカップラーメンとお茶漬けで、夜は、毎日、水炊きを食べていた記憶がある。

僕は、そのおばあちゃんに皿洗いを教えてもらい、帰って来る父さんのために台所を綺麗にした。小さな僕が父さんにできる精一杯の優しさだった。

 

気付かぬうちに、ばあちゃんの姿を見なくなった。

風のうわさで、ばあちゃんは天国というところに行ったと聞いた。

大切な人が僕の元から離れていく…。

 

「いつか僕と妹の2人だけになるんじゃ、、」

僕は、妹に見られないように、部屋の隅っこでしくしく泣いた。

僕が泣いている間、妹もガランとした部屋の隅で泣いていたのだろうか。それに気付かぬほど、小さな部屋は宇宙のように広かった。

 

そんなふうに幼少期をすごしたせいで、人目ばかりを気にする極度の人見知り少年に育った。小学生、中学生時代は、自分から知らない子に話しかけた記憶はなく、女の子とは会話した記憶すらない。

 

そんな僕にも友だちがいた。友だちと過ごす時間が唯一の僕の救いだった。

本当に楽しくて、寂しい気持ちを忘れられた。家での孤独を埋めるように、毎日が友達中心の生活になった。

 

そんな想いとは裏腹に、不穏な足音が学校に忍びよっていた。昨日まで笑っていた友だちがあくる日には、クラスの隅にいた。そんなことが何の前触れもなく頻発していた。次は、自分がいじめられる番かもしれない。

 

1人になるのが本当に嫌だった。でも、仲間外れの友達を見るのは、もっと嫌だった。寂しい気持ちは言葉を交わさずとも分かる。それに、寂しさの淵から救ってくれたのはいつも友だちだった。僕は、はみ出した友だちにこっそり会って、ひっそり遊んだ。

 

友だちの中には、遊びの方向性を間違い非行に走る奴らもいた。

良くないことだと思いながらも、皆に嫌われるのが嫌で、皆と一緒にいることが好きな僕にとって、非行は取るに足らない行為だった。

 

ある日、お店でおもちゃを盗もうとして、店員さんに見つかり、警察に連行されたことがあった。皆が親に強く手を引っ張られて、帰る中、僕は一人で薄暗い家に帰った。妹には、何も言わずに、布団の中へ潜った。

 

夜も更けた頃、僕の身体に衝撃が走った。飛び起きると、遅くに帰って来た父親が鬼のような顔をしていた。殴打の嵐だった。気を失い、目が覚めると血とアザだらけの僕がいた。

その日、父さんと迷惑をかけたお店へ謝罪に行った。箱を開けてしまったおもちゃのお金を父さんが払った。父さんの大事なお金が出される瞬間、僕の目に大粒の涙が溢れた。おもちゃぐらい我慢できる、そんなおもちゃ欲しくなかった。声を振り絞って謝った。でも、誰に謝っているのか分からなかった。

 

その頃、父さんは若い女性を家に連れて来ていた。僕や妹にとって、そのオネイチャンは友達みたいな存在だった。

 

ある日、オネイチャンが母さんになると、父さんから言われた。

僕には、その意味が分からなかった。オネイチャンをお母さんと呼ぶことはできなかった。今までのように仲良くオネイチャンと話せなくなり、いつの間にかオネイチャンとの壁を感じるようになった。取り払うことのできない見えない心の壁を沈黙の中に感じていた。その壁を察してか、父さんの酒癖の悪さが増し、家に帰って来ては、オネイチャンと喧嘩をする毎日。

 

家から離れて、どこか遠くに行きたくなった。

 

そう思った僕は、小学生にも関わらず、一番安い電車の切符を買って電車の乗り継ぎを重ね、広島まで行ってしまったことがあった。

不安とは、裏腹に変わりゆく車窓に僕の心はワクワクしていた。

偶然にも行きついたところは、離ればなれになったおばちゃんとおじいちゃんの住む場所だった。その時の僕に会う勇気はなく、そのまま反対車線の電車へ乗り込んだ。

 

帰って来た僕は、友人から地域のサッカークラブに誘われた。

親に内緒で体験で練習に行ったりしてたけど、いざとなったら、家のお金のことを気にして、親に言い出せないでいた。

 

1人で親の給料がいくらくらいで、食費がいくらで、、とか計算して、やっぱりむりやーとか考えてた。

 

ある日、姉ちゃんから言われた

あんたやりたいことあるんやろ!?

ちゃんと言いや。言ったら、お父さんも分かってくれるから、勇気出して!と相談に乗ってくれるようになった。

 

俺は、オネイチャンに背中を押され、勇気を振り絞って、はじめて親父にやりたいことの想いを伝えた。

 

僕は自分のやりたいことを初めて、父さんに打ち明けた。

 

やっぱり、すぐに断られたけど、

何度も何度も姉ちゃんに励まされながら、サッカーがしたいと想いを伝えた。

 

「勝手にしろ!」

ある日父さんが言った。これは、父さんなりの承諾のサインだった。

オネイチャンのおかげで晴れて、僕は友達とサッカーをできることになった。

 

オネイチャンは、毎日毎日、サッカーで泥だらけになった僕のユニホームを洗ってくれた。

オネイチャンは、試合の日には、僕よりも朝早く起きて、弁当をつくってくれた。

毎日、食べていた水炊きが色とりどりの夕飯に変わった。そんなおいしいご飯をつくってくれた人。

 

血が繋がっていなくても、心で人は繋がれる。家族になれる。

 

その時から、姉ちゃんのことを母さんと呼ぶようになってた。

 

そうして家族に支えられて、臆病で人見知りの少年は、高校生になった。

普通に勉強をし、友達も何人かでき、平凡に高校生活が過ぎていく。

新しい生活にも慣れ、いつものように学校へ行こうと支度をしていたある日。

電話が鳴った。珍しいな、と感じながら、室内にこだまする甲高い音に耳を立てた。

 

ベルが鳴るのを止めて、ひそひそと会話が聞こえる。何となく嫌な気がした。

 

誰かが言った、じいちゃんが死んだと。

 

僕には、父よりも怖くて、厳格な祖父がいた。

いつもルールや言葉遣いにうるさく、厳かな表情で僕を見る。僕は、長男という理由で特に厳しく扱われた。正直言うと、僕は祖父が苦手だった。

祖父に呼びだされる度に、何か説教をされるのではないかと、心臓を掴まれた気分になった。

祖父の周りには、なぜかいつも沢山の人が集まる。親類の飲み会でも、沢山の人がじいちゃんを慕って、集まっていた。宴会の席で上座に深く座り、立派に身構えるじいちゃんを誇らしく思うこともあった。祖父は、壮絶な人生を生き、会社も経営していたらしい。

 

ある日、そんな祖父がガンで入院した。

僕は、病院のロビーの椅子に腰かけ、親に内緒で取った原付の免許証を眺めて、時間を消化していた。その時、父がロビーに来た。僕は咄嗟にその免許証を隠したが、時、既に遅かった。

 

当然、僕は、父に叱られる。

「このことは、じいちゃんにも報告するから」そそくさと病室へ入っていく。

祖父に知れたら、どんな目に遭うか分からない…。僕は、青ざめた表情で免許証を見つめ、恐る恐る病室に入った。

 

しかし、僕がそこで見たのは、別人のようにやせ細った祖父の姿だった。

厳しく僕を見つめた鋭い眼差しは弱弱しくなって、荘厳な雰囲気もすっかり消えていた。喉から管が出ていて、そこから必死に呼吸をし、命を繋いでいた。

じいちゃんが僕に気付くと、ペンを握った。何かを僕に言おうとしている。

 

僕は心臓が縮むような想いで、その字を覗き込んだ。

 

「やりたいことに向かって頑張りや。」

 

その言葉がじいちゃんの残した最後の言葉になった。

 

何事もない1日を迎えようとしていた朝、直視しようとしなかった祖父の死がやってきた。

自然と涙が溢れて、流れて、下に落ちた。

 

親父が言った。

「じいちゃんはことあるごとに、お前の話ばっかしてたんやで。それぐらいお前のことが好きやったんや。」

 

俺はなんも知らんかったぞ、なんも知らんとじいちゃんのこと嫌っててんやぞ。

 

じいちゃんのことを、知ろうともせずに、

否定的な目線で見て、近付こうともしなかった。じいちゃんに無関心だった。

 

でも、俺は知らぬうちにじいちゃんに支えられ、じいちゃんは俺のことが大好きやったんや。

 

じいちゃんが死んで気がついた。じいちゃんを心から愛していた、ということに。

 

じいちゃんが死んで気がついた。じいちゃんの厳しさは優しさだったということに。

 

祖父が僕に残した、たった一つの言葉。

それは、凄く抽象的な表現だった。でも、凄く温かい言葉だった。一瞬一瞬を本気で頑張ろうと心に決めた。

 

僕たちが生きている今日は、昨日亡くなった人達が行きたかった明日なんだ。

 

「死」を意識したことはなかった。人は、生まれ、いつか死ぬ。当たり前のことだ。いつ終焉を迎えるかさえ、定かでない人生だ。

いま、この瞬間でさえも死に向かって、僕たちは歩を進めている。

ただ、僕たちは目の前のことに対して頑張ることしかできない。

 

「本気で頑張ろう」

 

じいちゃんの死は、新たな俺への大きなキッカケとなった。ここから夢への道を歩み始めたと言っても過言じゃない。

 

じいちゃんは、ここから激的に変わりゆく僕の人生を悟っていたのかもしれない。

 

 

…続く

 

 

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