4Q開始

大阪産業大学はオンサイドキックを仕掛けてきた。

2本差での最終Qでタイミングとしてはまだ早いが、攻撃権を府大に渡せば、止めるのは至難の技だと大産大ベンチは判断したのだろう。

通常のリターン体型でフロント5にはラインが並んでいた府大リターンチーム。奇襲にヒヤリとしたが、権藤が競り勝ってリカバーして府大が攻撃権を確保した。

13点差なのでTDTFP成功2回で逆転される。同点でも大産大1位が確定するので予断を許さない状況。

時間消費も重要だが、追加点を取りにいかないと危ない状況。

オフェンスサインコーラーの力量が問われる局面である。

ハーフラインからの攻撃は先ず、2回生RB佐々木のランで2yゲイン。春から活躍していたが、秋は負傷で出場機会が減っていた。水落のようなチェンジオブペース、カットを使い熟すのはまだこれからだが、縦へのスピードが秀逸の期待のRBである。

続いて稲村がジェットを走るが、ファンブル。あわやターンオーバーだったが自ら抑えて事なきを得る。この局面でやってはならないプレーだ。

九死に一生を得た3ダウン11は2プレー休んでフレッシュな水落へのパス。

ショットガンのRBの位置からフラットにリリースした水落は縦に突進して大産大DBをなぎ倒しながらダウン更新。DEのクロスラッシュを読みきった萩野のパスプロのお陰で砂川はノープレッシャーで投げることができた。

1ダウンは再び佐々木のラン、2ダウンはまたしても加藤へのストリーク!!

完全に抜き去っていたがオーバースローでインコンプリート。

3ダウン9はまたもフレッシュな水落のランが冴え渡り、10yゲインでダウン更新する。2回生C小西がLBを完璧にブロックした上に押し込んで後ろのSFまで巻き込んだのが大きかった。OT藤本の上背を生かしたブロックもDEの視界を遮り、内側へのリアクションを遅らせ、タックルミスを誘発させるナイスブロックだった。

1ダウン2ダウンで水落を温存して3ダウンで勝負するセオリー通りの攻撃で時間を消費しながら前進する府大。

1ダウンは水落のランを連続してコール。3yゲインして2ダウンはパス失敗。

1回休んだ水落で勝負するかと思われたがここでスペシャルプレー!!

トスを受けて左オープンを走る水落が右に反転してトスした砂川にパスするQBスクリーンを狙った。キャッチしていればロングゲインが狙えたが、パスが通らずで4ダウン

産大陣23yからのFGを加藤がきっちりと決めて33−17と16点差に引き離した。まだTDと2ポイント2回で同点に持ち込まれるので油断はできない。

 

気迫溢れるカバーチームが大産リターンを15yで止める。

このシリーズを止めればほぼ勝ちが決まるが、粘る大産もパスを通してくる。

大産陣25yから1ダウンはDE平井がプレッシャーをかけてスクランブルしたところを権藤がサック!! 

2ダウン12はフラットパス成功で3ダウン1

これはオプションで突破されてハーフラインから1ダウン

カウンターフェイクを読みきったSF東が追いつき、DE平井が決めのハードタックルを見舞う。

2ダウン8はロングパス失敗したが、インターフェアで15yペナルティ

府大陣30yまで進まれる。さらにスラントパスでインターフェアして20yから1ダウン。

ここでフライを決められてゴール前1y

ここもオプションで突破されて2ポイント

ここもQBキープで攻めてきたが、DE平井が鋭いツッコミで外に膨らませ、LB後呂が縦に上がってポイントを作ったので外に流れるQB

これをインサイドアウトで追ってきた玉利が仕留めて2ポイント失敗

33−23で10点差

これで同点に追いつくにも2回得点が必要な状況に追い込んだ。

当然のオンサイドキックはRB佐々木がボールを抑えて府大ボール。

あとはニーダウンで時間を流すだけだ。

しかしスナップミスでファンブル!!水落がリカバーしたが、先ほどのジェットに続いて心臓に悪いプレイが連発していたのは今後の課題である。

2ダウン3ダウンのニーダウンは確実に実行してタイムアップ。

33−23で大阪府立大学の勝利となった。