サイドが変わって2Q開始

2ダウン6から稲村のジェットはショートゲイン

3ダウン4はセオリーなら確実なミドルパスか水落のランだが、府大サインコーラーの荒井はここで勝負に出た。

左に3枚のWRをセットして右はエースWR加藤1枚、

180cm85kgTE並みの体格を持つ加藤はスピードでもWRナンバー1だ。

右1枚WRにすることでCBと1対1の勝負に持ち込んだ。

残り4yでダウン更新されるためアンダーのパスをケアしていたCBは縦に加速する加藤のスピードについていけなかった。

完全に振り切った加藤に砂川の矢のようなパスがヒットしてTD

キックも成功して7−0

双方喉から手が出るほど欲しかった先制点を奪ったのは府大だった。

 

キックオフはオフサイドの反則で蹴り直しとなったが、大産陣23yで止めた。

QB8のスクランブルでダウン更新。

大産陣40yから1ダウン

ここでロングパス成功、ランをシャットアウトしたのでパス攻撃してくるのは当然だがショートは通させてロングだけは許さない守り方をしたいところ。

府大陣30yから1ダウン

5−3でモンスターに入った岡村がドローを5yで止めて2ダウン5は権藤がサックして3ダウン10

3度目のクイックパスもゴールデンルーキー藤井がカットしてインコンプリート、

4ダウン10で大産大はギャンブルを選択。

パスシチュエーションからカウンターフェイクのQBキープ、10yをランで取りにくるところが大産大らしいが府大守備も全くパスケアせずランに絞っていた。

y進まれてひやりとしたがわずかにダウン更新ならずでターンオーバー

 

世界のホームランキング、王に対して広島カープが敷いた王シフト(ライト方向に打球が飛ぶ確率が高いので守備がレフトサイドを空けて1塁側を固める守備セット)を思い出させるような府大の大産シフトはランを完璧に封じ込めていた。

 

府大陣20yから1ダウン

自陣ゴール前とはいえターンオーバー直後である。一発投げても良いところだがまずは水落のランで6yゲイン

2ダウンで加藤へのストリーク、これもCBは予想外で完全に振り切っていたがパスキャッチできずインコンプリート。失敗したがCBに奥を警戒させる良い布石になった。

3ダウン4はポストへのパス。先制TDを奪われた右CBは、2ダウンのストリークが頭から離れずクッション深めのため加藤は楽々とキャッチしてダウン更新。

自陣ゴール前はパントがわりのロングパスを放ち、その後にミドルパスを通すというセオリーのお手本のようなプレイコールだった。

 

府大陣35yから砂川のQBドローで10yゲインしてダウン更新

C小西とG西田がいいブロックをしていた。

続いてG野川のナイスブロックの横を水落がすり抜けるランで2ダウン3

ここでも右CBにエース加藤を一騎打ちで勝負させ、ポストを通してダウン更新。産大陣30yから1ダウン 奥が狭くなる前にパス一発で決めたいシチュエーションだ。

ここでQB砂川は稲村への左ジェットフェイクから右に走る水落へトスをした。

ボールを受け取った水落は右ロールしながら迫りくる産大DLをかわしてパスモーションに入った。

しかしフリッカーを警戒した産大守備はしっかり下がっている。

WRはあいていない・・しかし、水落は誰もいない左奥に向かってパスを放った。

 

投げ捨てか?

いや白いユニフォームが無人のゾーンに投げ込まれたボールに向かって走っている。

一体誰だ???

背番号1、先ほどジェットを走った稲村が落下地点に向かって走っている。

一体どこから?

 

稲村は左ジェットフェイクの動きからそのままパスルートへ出ていたのだ。

観客席から全くわからないほど見事に気配を消していた。

 

無人のゾーンでパスキャッチした稲村は、慌てて戻ってきた大産DBにタックルされながらもエンドゾーンに飛び込んでTD

キックも決まって14−0

前半で2本のリードを奪った。

 

続いてのキックオフカバーは止まったかに見えたが大産リターナーを捕まえることができず、密集をスルスルと抜けられてしまった。

最後のK加藤がなんとかタックルしたが府大陣20yまで攻め込まれてしまった。

FGは仕方ないが、TDは防ぎたいところ。

残り時間がない大産はノーバックショットガン体型

フラットのパス成功の後、タックルミスがあり10y突破されてしまう。

1down goal to 9

残り9yの攻防

ここでTDを許せば、相手を勢いづかせてしまう。

ここで4回生副将の平井がフィールドに入る。

初戦で肩甲骨を骨折してリーグ戦は絶望的だったが、最後の大一番でフィールドに戻ってきた。

プレイアクションパスに対してラッシュでプレッシャーをかけ、エンドゾーンに放たれたパスのコントロールをわずかに乱すことに成功した。CB山崎のナイスカバーもあってパス失敗。

QBロールはアスリートCB藤井が確実にタックルしてノーゲイン。

3ダウンのパスもエンドゾーンだけをしっかり守っていた府大DBがおさえこんでインコンプリート

なんとかFGの3点に抑えた。

 

②に続く