今期リーグ最終戦は全勝の大阪産業大学

過去6年間春秋を通じて勝っていない相手である。

オプションとQBキープを武器とするランオリエンテッドのハイパーオフェンスに、何度となく守備を切り裂かれて大量失点を許してきた。

 

1敗で3チームが並ぶ三つ巴に持ち込むことはもちろん大事だが、ブロックが決まった時から打倒大産を目標に掲げてきたSHRIKESの今期集大成の試合である。

 

府大キックオフで試合開始

加藤のキックオフはエンドゾーンまで入ってタッチバック

大産陣25yから守備

 

強力なランを誇る大産オフェンスは両TEIフォーメーション

対する府大は8メンフロントの4−4でラン重視の体型

FBのダイブに対してDT権藤とLB玉利が襲いかかって1yゲインに仕留める。

2ダウン8はショットガン

それでも府大守備はラン重視だ。

OLBの濱出がパスを無視したリアクションでドローに襲いかかり3yゲインに抑える。

3ダウン5はアンバランスツインIからのダイブ

これもOLB濱出が仕留めて4ダウン4でパントに追い込んだ。

 

 

府大陣30yからオフェンス

大産守備も気合が入っている、ラン重視でLBも前に上がり気味だ。

そこへいきなりのフリッカー!!!

QBからトスを受け取った水落がパスを投げようとしたが、ターゲットを見つけられず、サックされてロス

失敗したが試合開始早々のスペシャルプレーで大産守備は普通のプレイにマトを絞れなくなってしまった。

2ダウン16は水落の中央ラン、1ダウンほど思い切りよく反応できないDL,LB

OLがしっかり押し込んでできたホールをエースRB水落が鋭く突破!!

12yゲインで3ダウン4まで陣地を挽回した。

3ダウンのパスは加藤のスラント、空いていたがわずかにボールが浮いてインコンプリート 4ダウンパントとなった。

北井のパントは素晴らしいコントロールで大産ゴール前10yで止まった。

 

大産2シリーズ目のオフェンス

1ダウンは両TEワンバック

府大守備はSF東がモンスターに入る5−3体系

ラン重視の体型に大産はクイックパスを投げてきたが、1回生CB藤井がナイスカット!!

藤井は高校フットボール経験者で今やチーム一のCBである。

ラン重視の府大守備に対して大産はまたもワンバック

しかし今度は左カウンターフェイクの右QBキープ

DEの斎藤がプルインのOTについていってしまいコンテインがいなくなってしまった。

QB8が快足をとばして35yゲイン

大産陣45yから1ダウン

 

今度はショットガン

ロールからランパスオプションのQBキープだが上がってきたLB玉利がタックルしてノーゲイン

続いて2回目のクイックパスはまたも藤井がカット!!

フラットにこんなに速く反応できるCBは最近見たことがない。

素晴らしいクイックネスだ。

勝負の3ダウン9はショットガンからパスフェイクの決め打ちQBドロー

しかしランだけを警戒していた府大LB陣はゲインを許さない。

中央ランに対してOLB濱出が鋭く反応して俊足QBを仕留めた。

この試合、濱出の確実なタックルが光っていた。

ハーフラインから4ダウンパント

リターナー奥村が果敢にリターンして府大陣20yからオフェンス

 

1ダウンのオプションはノーゲインで2ダウン10

ここで大産のお株を奪うQB砂川のキープでダウン更新

さらにRB水落へのパスで連続してダウン更新してハーフラインまで陣地を挽回する。

 

パス失敗しての2ダウン10は再び砂川のQBドロー

ガード西田がトラップでホールを開け、タックル権藤がLBを完全にコントロールしていた。3回連続でランプレーが10y進む押せ押せの展開である。

 

大産陣40yから1ダウンで稲村へのフックパスを成功させたところで1Q終了


いきなりのスペシャルで産大守備の虚をついた府大が、実である本来のノーマルプレイでゲインを奪いリズムに乗っているようだ。

対する大産は極端なラン偏重守備を敷く府大に実である本来のランプレーを出させてもらえず、強みとは言えない虚であるパスに頼らざるを得ない状況。


実で攻めう府大オフェンスと虚で戦わざるを得ない産大オフェンスの差が2Qで明暗を分けることになる。

 

続く