水曜日の夜に雨が降ってほしい
三日続いた家庭訪問も終わり
子どももやっと通常スケジュール
お給料日前の砂漠化した心を
慰めてくれるような雨が
そうしたら私
木曜日の朝を日曜日の朝と間違えて
きっと寝過ごしそうになる
だから寝る前に朝の準備
夢から戻るおまじない
寝ている間に知らない誰かが
戸口にそっと残していく贈り物のような
やさしい気遣いで降る雨は
夢の中でオルゴールの音色になり
懐かしい景色を運んでくる
もし水曜日の夜に雨が降らなくても
温かい浴槽に人魚のように隠れて
あの日に帰れる歌を歌う
こっそり爪を赤く染めたり
長い髪を結わえていたあの頃に
水曜日の夜に雨が降ってほしい
寂しがりやの恋人が
ぶらっと夜半に立ち寄って
残り香だけを置手紙に
朝を待たずに去っていくように