今朝は早目にバイトを済ませ
夕食の買出しに出かけた。
気分転換にいつもとは違うお店へ。
駐車場を探して
一周二周したくないくらいの大雨が降ってきたので
その時間帯ではわりと空いているお店を選んだ。
そこの建物には食料品店のほかに
靴屋、雑貨屋、ドラッグストア、ディスカウントストア、本屋、
喫茶店、かばん屋、アクセサリーショップ、パソコン教室、美容室、
そして服屋が何軒かテナントとして入っていて
以前は、手芸品店もあったと記憶している。
服や装飾雑貨のリサイクルショップもある。
狙い目は
まだ商品タグがついている、型落ちの新品か新古品で
特に着る期間の短い子供服なのだが
そうそう、お目当ての商品に出会うことはなく
たいていは、「見るだけ」で終わってしまう。
食料品店での買出しを済ませ、時間に余裕があるのを確認すると
私はエスカレーターに乗って、ダンス用衣装店前を横切り
リサイクルショップへと入っていった。
子どもの通う小学校には規定の制服があって
夏服は、上が半袖白カッターかポロシャツ、下が黒の半ズボンとなっている。
今年の夏は梅雨時からなかなか気温が上がらず
子どもも寒がって未だにずっと黒長ズボンで通している。
「先生に怒られないの?」と尋ねると
「ううん。怒られないし、長ズボンのほうがいい。」と言う。
今日は雨が降って肌寒く感じるが、
昨日は晴れてはいたが、今日の天気の予兆なのか
汗ばむほどの蒸し暑さだった。
「そろそろ半ズボンにしようよ。」と言いつつ、
困ったことに気がついた。
ある突然、その黒の半ズボンが忽然と姿を消したのだ。
どこかに置き忘れたのではない限り、うちからなくなるということはない。
洗濯物が風で吹き飛ばされたのだろうか?
最悪の場合には、今着ている長ズボンの裾を切ってしまおう。
そう考えている矢先、
今度は私の白いコットンワンピースが消えた。
ネグリジェ代わりに使っていたものだ。
洗濯物ドロボー以外あり得ないが
入ってくるにしても経路はただ二つ、それは玄関とベランダ。
それってあり得ないよね?と一笑に付しつつ、
時間が経てばある日ひょっこり戻ってくるかもしれない
などと気楽に考えていた。
以前にこういうことがあった。
てっきり無くしたと思った身分証明カードが
ある日突然、洗濯機の中から出てきた。
家人のいたずらを疑っても良かったが
とりあえず出てきたので、これはこれで良しとしよう
そう思ってやり過ごした。
それから似たようなことが忘れた頃に何度か起こった。
そういうことがたびたび重なると、思い当たることはただひとつで
人間か、座敷わらし(*便宜上、この名称を使います)の「いたずら」。
「返せ」と強く願うと、たいてい皆目見当もつかないような場所から
出てきたりした。
このところずっと子どもの黒半ズボンのことを考えていた。
考えてはいたが、慌ててどうこうしようという気にはなっていなかった。
そして今日、たまたま立ち寄ったリサイクルショップで
たまたま探していた子どもの夏服の普段着の代わりに
ワンサイズ上の、黒い制服半ズボンを見つけた。
それもタグつき新品。
もう、喜ぶ以上に驚いた。鳥肌すら立った。
驚いたついでに何でも良いからお祝いをしたくなって
馴染みのケーキ屋さんに直行した。
リサイクルショップで、長いこと、店長さんとダイエット談義を交わした後に。
その店長さんは甘いものがお嫌いらしく
ここ数年は健康重視で、体に負担のかかるようなダイエットは卒業したらしい。
「そんなに食べてないのに痩せないのよね」
「運動すると太るよね」
「でも、人それぞれ適正体重と言うのがあるらしいよ」
「痩せたい痩せたいと言いつつ、ダイエットはしているようでしてないよね」
「あと5キロ痩せたら、好きな服が着れるけどね」
なんて、まるでそこだけプチ女子会だった。
黒半ズボンを1着買っただけなのに、あんなに長いこと立ち話をさせてしまった。
おしゃべりも接客のうちで、それなりに良かったのだろうか。
世の中にスイーツが苦手な女子もいるのだ。
和洋中スイーツを楽しめる私はなんて幸せなのだろう。
スイーツのない生活って、恋愛のない人生みたい。
そんなことを考えながらアップルパイを味わっていると、子どもの帰宅時間が近づいてきて
あんなに土砂降りだった雨も、いつの間にか晴れていた。
さて、冷蔵庫の中のケーキを見つけた子どもは、何とつぶやくだろうか。
甘いとろけるような笑顔を見せてくれるだろうか。
(*画像はオリジナルですので、気に入られた方はどうぞご自由にお使い下さい。)
