父は認知症で程度はそれほど重くないが、

話がかみ合わなかったり、

謎の行動を取ったりもする。

数か月前に分かったことがある。

それは、父が大便の中身をチェックすることである。

一、二年前から、

ある時から、何種類かの野菜を買わないでくれと言われた。

それは、白菜、長ネギだった。

 

白菜は時々、漬物にしたり、

軽く茹でて出汁の素を足して、そこそこおいしいおかずを作っていた。

長ネギはお鍋の季節になると、

ずっと火を通して、

トロトロになったのが最高だとも語っていた。

 

それが、急に変わった。

原因を聞くと、便秘になって、

大便が出た時、中身をチェックすることにした。

そこで分かったのが、

残っている物が白菜、長ネギだったそうだ。

 

消化されなかった→これが便秘の元

と思ってしまったみたいで、

買い物リストから外された。

 

それ以来、食べない野菜の種類は増えていないけど、

まさか、大便の中身チェックが定期的にしているとは

思ってもみなかった。

ある時、父が自らヘルパーの方に、

消化不良の物がないかを

手でコロコロの便を

ばらして確認していることを教えてくれたそうだ。

 

それ以来、ヘルパーの方は介護サービスで父のマンションに来たら、

必ず父の爪が清潔であるかどうかを見るようになった。

介護サービスの目的に、

本人が清潔に保ち、快適に日常生活を過ごすこととあるのだが、

夫も私も

もう父が作った料理を一口も食べられない。

ごめんなさい。