夜中に旦那の咳
それは突然夜中の2時くらいに始まった。
遠くで、いやそんなに遠くない、旦那の咳が聴こえてきた。
え??
ま・・・ま・まさか・・・
一回どころじゃない、軽いちょっとした咳でもない。
おかしい。
まだ聴こえてくる。
心配と恐怖、恐怖と心配のグルグル。
煙草吸う人だし、去年風邪引いた時も肺炎じゃないかってくらい酷い咳をしていても医者に行かない、でも治る、マスクもしない、だから今もコロナが騒がれる以前と変わらない生活をしてる、人として珍しいウチの旦那が、この時期に、この時期に、咳をしている・・・
ギャーッ!!!
私の妄想は止まらなくて、あれがいけなかったんじゃないか、やっぱり煙草が、煩く言うべきだったか?とか、色々色々考えて、その妄想は私の心臓の鼓動や血流をもはやめている事に気付く。
旦那の咳を発端として、それに結び付けた私の思考で、私の身体とそして心が自動反応でもはや砕けそうになっている。
咳イコール、コロナの観念が、私を蝕む。
ヒィ〜!止めてー!!!
あ、
やーーめーーてーー!!!
(やっぱり坂本弁護士で)
ちょっと待って、落ち着こう、
ちょっと待て、落ち着け。
私の身体と心は勝手に非常事態宣言を出してしまったけど、えーと、現実にコロナと診断された訳でも無いし、まだそんな段階でも無いし、ただ向こうで咳をしているだけだよね。
なのに私は恐怖に陥っている。
凄いな。
凄い才能だ!
恐怖って、勝手にやってくる。
いや、正確には私が起こしてるんだけど。
でも、単なるエネルギー。
単なるエネルギー。
エネルギー。
エネルギー。
そう、エネルギー。
それが過ぎて行くのをベッドの中で、ただ待った。
祈りにも似たような無理に笑顔でいたら、
いつの間にか眠りに落ちていて、
ふと目を覚まして、聴き耳を立てる。
旦那の咳は、聴こえない。
良かった・・・
・・・っておい、
何だったんだ?
完全にひとり遊びしていたとしか思えない。
何かの訓練か?
勝手に妄想して、勝手にドキドキして、勝手に恐怖に陥って、勝手に自分に言い聞かせて、勝手に眠って・・・
わたしゃ疲れたよ。
恐怖を感じてる時って、完全に自分が世界と切り離されてるって事がよーく分かった。
てかそもそもその恐怖は自分の中で作られたものなんだけど、その時に唯一頼れるものは、今、この瞬間しかないと思えて、頼れる対象がある事実に心底安心した。
普段は意識しないと過去や未来に飛んでってるけど、更に精進をしようと思った出来事だった。
それと、普段から観るのは控えていたけど、改めて、TVやNEWSを観るのは、もうやめようと誓った。