夏休みを頂いているので、9月までに開始しないと公費でうてなくなるHPVワクチンのキャッチアップ接種について勉強し直してみました。

まずは厚生労働省の出しているパンフレットです。






さすがによくまとまっていて、わかりやすく書かれています。

皆さんが心配な、筋力低下や慢性筋肉痛や光線過敏症になるなどの重篤な副反応(いわゆる複合性局所疼痛症候群(CRPS)またはHANS(HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)などと呼ばれるもの)の日本での頻度は、最近の報告で未回復の方は186人とされ、のべ接種者340万人のうちの0.005%となります。一万人中0.54人で約2万人に1人と言う計算です。

もちろん安全性に関してはたくさんの追試が行われて接種再勧奨に到っているので、そこには外国でのデータや日本人での予防接種後のデータ、予防接種関係なく同じような症状の出る方の頻度調査など多数のデータが有ります。そして現在も裁判が継続されていて原告側に有利に働くような動物実験のデータに不備があったとか、科学的考察自体が間違っていると言った反証の論文まで多数あり、バラパラパラとではありますがそれらにも目を通してみました。そこには医学者同士の名誉毀損訴訟なども有り泥試合のような話もあったのです。ワクチン自体は癌で苦しむ人を少しでも減らしたいと言う願いから始まり、副反応で苦しむ人達を何とかしてあげたいと言う側の人達と、元は世の為人の為と言う同じ根のような気がするのに、です。

さて話がズレてしまいましたので、ズレついでに、比較の為にコロナワクチンの副反応について考えてみましょう。



コロナワクチン関連死に関してこのような新聞記事がありました。HPVワクチンなど比べものにならない多くの人がうったコロナワクチンです。しかし統計に出る死者60人でも多いと思いますが、因果関係ありと認めて貰えるのはごくわずか、予防接種被害救済制度ではとても多くの死者が認められていますがおそらく葬儀代程度の金額しか支給されないのではと思われ、もしHPVワクチンで前途有為な少女の未来が閉ざされたとなると、それが本当に救済と呼べるかは疑問符が付きます。

しかし、一千人以上が亡くなったかもしれないコロナワクチンよりはHPVワクチンの方がまだリスクは低いと言う考え方も出来るし、そもそもワクチンと言うもの、公衆衛生的考え方と言うものは大多数の利益の方を個別の有害事象より優先するものなのです。

勉強すればするほど、本来私は接種を勧める立場なのに、頭の中は混乱するばかりです。

だから、最後は皆さんが自分の頭で考えて判断して決断して欲しいと思います。

子宮頚がん自体は、性行為を経験したらその後キチンと子宮頚がん検診を定期的に受ける事でガンになる前に発見出来るし、早期治療が出来るものです。HPV感染の頻度は性交人数が多ければ増えますが、本人には1人のパートナーしかいない場合でも、そのパートナーが以前のパートナーから感染していればやはり感染の可能性は有ります。

しかしHPV感染イコール癌ではなく、ガンを起こす可能性があるハイリスクHPVに感染しても癌にならずに自然治癒する人の方が圧倒的多く95%以上の人は自分の免疫力で治ります。

事実を知った上での判断をお願いします。

ちなみによく訊かれる、先生に娘さんが居たらうちますか?と言う質問。実際に2人娘が居て2人ともうたせました。

そして私自身も、コンジローマの手術でレーザーで焼いた煙からHPVを吸引するのが心配で、まだ日本で認可される前にガーダシルを取り寄せて、自分で自分に筋肉注射をしました。

取り止めのない、夏休みの長話に付き合って下さり、ありがとうございました。

少しでも皆様のご判断の参考になれば幸いです。