小学校の初恋の相手
西くん


今日も夢に出てきた。














それは中学校卒業式の前日。

私は、西くんに告白するかどうか迷っていた。









やっぱり夢の中で私は、
西くんがものすごく好き。





すれ違うだけで嬉しくなる。
















告白するかどうか迷ってるということを、
友達に相談すると、



ぽつりぽつりと
忠告が始まった。











友達「でもさぁ。西くんのことって色々聞くよね。色んな人と恋愛してるとか?」







友達「○○ちゃんのことは知ってる?」







私「え、誰?知らない。」








友達「あ、知らなかったか、、ごめん。なんか、外でも○○ちゃんと自由奔放な恋愛してるとか聞いたからさ…。」












友達は、西くんのマイナスなイメージばかりを伝えてきた。





















ガタン。








その時、隣の机から立ち上がる音がした。

















横を見ると、
それは西くんだった。



西くんが目を見開いて横に立っていた。
















自分の良くない噂を耳にして、
怒っているようだった。










怒ったような、悲しいような表情のまま、
西くんは立ち去ってしまった。
















“まずいところで出くわしてしまったな……。”
私はそう思った。




















、、、、、西くんとちゃんと話したい。






なんだか気まずい雰囲気になってしまったけれど……

























明日、西くんに話しに行こう





私はそう決めた。






















次の日。






その日は卒業式。







今日を逃したら、
西くんになかなか会えなくなってしまう。




















毎日学校に行けば会える























そんな日常は、明日からはやって来ないのだ。




















ー絶対に話そうー










私は校舎の中、西くんを探し回っていた。




























あ、、、西くん。










西くんは一人で歩いていた。














私「西くん!」



西「ん?」



私「ちょっと話さない?」



西「いいよ。」



















西「……。俺、昨日色々と言われてたけど、俺、ちゃんと、○○ちゃんと付き合ってるんだ。俺から告白した。」




西「その時の彼女の返事は、【ちょっと考えさせて。西くんほど気持ちは固まってないと思う…。でも、明日から一緒に帰りたい。もっと西くんのことを知りたい。】そう言ってくれたんだ。」










西「それから、毎日一緒に帰って、付き合えることになったんだ。
Facebookにも、【○○ちゃんと付き合ってます】って書いてるよ。」










私「そうだったんだ。」








西「お前の友達が言ってたことは、掲示板に書いてあるようなこと。他の誰かが言ったことなんだ。」














私「……そうだよね。私、西くんから直接話聞けてよかった。」










私はそう答えるのが精一杯だった。
昨日、友達の話をボケーっと聞いていた自分が少し恥ずかしくなった。
























告白も出来なかった。
でも本人と話すことができた。
西くんの想いを聞くことができた。












西くんから話をきいて、




私は誰が言ったかわからないような情報を鵜呑みにするんじゃなくて、




















ちゃんと本人に話を聞こう、
ちゃんと本人に会いに行こう、





そう強く思った。














ネットの情報も、
もし見るのなら、


本人が発信してるもの、
本人のフィールド、




それを見ようと思った。






















同時に、





自分のフィールドも大切にしようって。
真摯に書きたい。
伝えたい。
発信しよう。









そう思ったよ。










     


















西くんは夢の中で色々なメッセージをくれる。







今、どうしてるのか一切分からないし、
連絡先も一切わからないれど。





西くん、元気かな。









夢ではいつも元気だから大丈夫かな。
元気にしてるといいな。