フランス原産のセントハウンド | For All Dogs

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今回紹介するのは、フランス生まれの嗅覚ハウンドであるフランセ・トリコロールです。基本的なデータは以下の通りです。

 

原産国:フランス

グループ:嗅覚ハウンド

作出目的:狩猟犬

別名:シャン・フランセ・トリコロール、フレンチ・トリコロール・ハウンド、

フレンチ・ハウンド=トリコロールなど

大きさ:大型犬

体重:34.5~35.5㎏

体高:62~72㎝

毛色:ホワイト、ブラック、ブラウンのトリコロール(トライカラー)

運動量:120分

手入れ:週に1回のブラッシング、トリミングは不必要

飼い易いさ:初心者向きではない

かかり易い疾患:股関節形成不全

 

Historie

 

フランセ・トリコロールはフランス原産のセントハウンドです。

 

フランスのセントハウンドのグループの中には、分類をする際に多大な混乱を引き起こしているものがあります。それがフランセ・トリコロールなどのフランス原産のフォックスハウンドタイプの犬種が属しているフレンチ・ハウンド・グループです。

 

このフレンチ・ハウンド・グループには数多くの犬種がリストアップされていますが、どの犬種を統合すべきか、独立させるか、或いはサイズによって別の種として区分するのかは専門家や愛好家によって全く統一されることなく数百年存在してきました。

 

しかし、近年になってから世界の純血犬種の公認・保護を行っているFCIによって暫定的な分類の決着がつけられ、そのうちの数タイプが犬種として独立、犬種として仮公認されるようになりました。

 

そうしていったんは沈静化したと思われたフレンチ・ハウンド・グループですが、再び混乱が生じしてしまいました。

フレンチ・ハウンド・グループの中の1つのグループであるアングロ=フレンチ・ハウンドについてです。

 

アングロ=フレンチ・ハウンドはフレンチ・ハウンド・グループの中の特定の3犬種を指すグループ名で、これには通常のフレンチ・ハウンド・グループの犬種とは異なり、3つのサイズに分類されています。

大きい順にグラン=アングロ、モワイェン・ヴェヌリー、プティット・ヴェヌリーがあり、3犬種と3サイズで9犬種が確認されていました。

 

これらはそれぞれに役割や愛好家が存在していたため急速な統一は行わず、それぞれが犬種として準公認されましたが、アングロ=フレンチ・ハウンド・グループの犬種にはフレンチ・ハウンド・グループの犬種と名前が全く同じ、或いは非常に似通った名前で呼ばれていたものが多かったため非常に紛らわしく、結果として愛好家や専門家でさえも誤解をするような事態を引き起こしました。

 

この事態は未だに引き続いていて、専門家によって犬種として見なしているものやタイプとして統一しているものがバラバラになったままになっています。

改善策としてはそれぞれの犬種のスタンダードの強化や解明などが検討されています。

 

フランセ・トリコロールはイングリッシュ・フォックスハウンド、ポワトヴァン、ビリー、グラン・ガスコン・サントジョワなどを異種交配して作出され、主にノロジカやイノシシといった大型哺乳類をセントハントするのに活躍しました。

 

パックで優れた嗅覚で獲物を追跡して動きを封じてハンターが仕留めたり、フランセ・トリコロール自身が仕留めたりしていました。

 

現在でも狩猟犬として飼育され、コンパニオン・ドッグとして飼育されるのは非常に稀で、コンパニオン・ドッグとして飼育される個体の大半が狩猟をしていた個体のリタイア犬であると言われています。

また、フランス以外ではあまり飼育はされていません。 

~Aussehen

 

狩猟犬として飼育されてきた犬種なので、筋肉質で引き締まった体格をしていて、セントハウンドはあまり足が速いタイプが少ないですが、フランセ・トリコロールは肢が長く、速く走る事もできます。

 

マズルは細めで頭部は小さめ、垂れ耳と垂れ尾をしています。被毛はスムース・コートで、カラーは犬種名に入っているようにホワイト、ブラック、ブラウンのとりこトールをしています。

 

手入れとしては、週1回のブラッシングと定期的な耳の手入れが必要です。

 

~Charakter und Merkmal~

 

生粋の狩猟犬なので勇敢で狩猟本能が高いですが、狩猟犬としては独立心や頑固さは少ないといわれ、自分で獲物を狩るよりも長時間ハンターの命令に従いながら狩りを行うことを得意としています。

 

飼い主や家族に対しては友好的で、忠実で従順な性格があり、落ち着きがありますが、警戒心が強いので見知らぬ人や犬に対しては吠え立てる傾向にあるので番犬向きの犬種といえます。

 

セントハウンドなので匂い追跡が大好きで、スタミナが豊富なので1日2時間ほどの運動量が必要です。ただ、股関節形成不全になりやすいので、あまり激しい運動を長時間行う事は避けましょう。

 

また、コンパニオン・ドッグとして飼育する場合には仔犬の頃からのしっかりとしたしつけが必要です。特に吠えやすい犬種なので無駄吠え対策が必要となります。

ただ、従順で忠実な犬種なのでしつけは難しいタイプではありません。