カッちゃんが

あまりでてきませんが

元気です


仕事を辞めたので

次の仕事探しの

あいだに、

マッチボックスとか

ローソンで働いている

1日に2店舗など

掛け持ちしていて、

ヘトヘトになっている



この場合も

私にできるのは

後方援護だけなので、

彼の健康面を

すこしでも

支えていられたら、

甲斐甲斐しく

いえ、

でも

体が資本心が大事

そのための

食事や家事


また、同時に

自分の仕事も探している現状です



(前座)



それで、


私が疲れている時の夢は

決まっている



精神科病院に入院していたときの事



前にも書いたけれど

持ち込みの許可されたものしか

入れない


靴も、紐のついていないもの

刃物類、ガラス瓶などもダメ

(化粧水のびんがひっかかり、

馬油だけ許された。顔がテカテカ)


コードのついた電気製品も

だめなので、

脱毛器も没収された

(カミソリは風呂のとき、申請する)

スマホなども禁止


外部との連絡はとれないようになっている


※公衆電話がホールに一台設置してあり

ナース・ステーションに行き

10円玉をもらって電話する

3分しか話せない


(1日に2度、電話をかけようとすると

どこにかけるのか訊ねられた)




はじめは

個室で24時間監視カメラつき


鍵は2ヵ所


窓は

開いても5センチ


時計もない部屋


たまたま、入院の日に

私は時計をつけていたので

時間がわかった



本の持ち込みは許可されていたので


日中は

読書か

ベッドで寝ている


トイレは共同のもの

(係の方がいるのかどうか?)

酷く汚くて、

掃除というより、

消毒液がまかれるだけ、

何時も塩素のような

臭いが混ざって

吐きそうだった


食事の時間は

ホールに行き

トレーの入院食をうけとり

部屋に戻る


食後の薬は

看護師さんが

カートのようなもので

運んでくる


その場で、

錠剤を

手に乗せてもらい


その場で、

薬を飲む






毎食後と、

就寝前、

この日課が繰り返される



これだけ




心休まるどころか、

気が狂いそうだった




何時でられるのか、


何と言っても、



『精神異常者』として

入院しているのであるから

信じてもらえないのではないか、



外部との連絡も

絶たれてしまうなかで



文章を書き綴ることで

私はどうにか

自分を立て直すために

ここにいるのだと、

自分に言い聞かせた



このときの

恐怖が

いまでも忘れられない




やたらに長く感じられる毎日


今が何月何日何曜日


その感覚さえなくなる期間




結局、

私は2週間の入院になったが


どのくらいの期間だったのか

浦島太郎の気分で

2週間の、長さと、短さに

驚いた





退院予定が

あと2日、

のところで

私が

問題を起こした





『あとは先生の許可


だけ


おりれば退院ですね』



と、

発した看護師さんの言葉に

噛みついた


もう、病院を出ることに必死だった




『今すぐ、先生を呼んでください』




『先生の許可【だけ】なんですよね?』




今考えれば、

無茶苦茶な理屈だけれど


1分1秒でもはやく

ここを、病院を出たかった




もう、

午後四時をすぎていて

先生も回診をおわっていたが

私の騒動をききつけて

担当の若い男性の医師が来る




『落ち着いてください、あと2日で退院ができるのです、なぜ2日、まてませんか?



『許可、さえでれば、退院できると聞いたのです、もう、私は退院ができる状態なのです



『ここで騒ぎを起こしてしまえば、入院は長引きます、もし暴れることがあれば身体拘束の可能性もあります。入院時の承諾書にサインしましたね、落ち着いてください』



『先生、それは脅しですか?』



ここまでくると、

私も先生もカッとなり

口論になってしまう


ついに、

先生は



『非常識です!迷惑です!


どうかしています!』



ここまで言ってしまった


騒ぎをききつけて来ていた

もう一人の医師が止めにはいると

ハッと

冷静な顔にもどる



そうです、

先生の言うとおりです

だから

私はここにいます



私だって

無理だということなど

わかる

わかっているから

こういう

騒ぎになってしまっている




時計をみる

もう5時を過ぎていた



『5時すぎました、もう退院はむりですね』

『暴れるようなことはしません』



ここまで

やっと言葉になったが

あとは

その場で

情けないくらい

泣き出してしまった

立ち尽くして

泣くしかなかった




数人の看護師さんが残り

わたしをなだめてくれている





後は先生方も、帰っていく




これで、

私の退院が絶望的になったと、


恐怖と絶望


閉鎖された病棟のなかで

どうやって

≪正常≫な

精神を保つことができるのだろうか






いまでも

この体験が

この恐怖が

私には

つきまとう