私の話。
私は末っ子。
母親はいつもガミガミ怒っていて
兄も姉も私も
いつも母親の顔色を伺っていました。
末っ子の私は
兄や姉が怒られている姿を見て
無意識に
母親のトリセツをせっせと
作成しておりました。
なので、末っ子の私は
母親の中では良い子。
でも、私の腹の中では
「良い子って思ってるんだろうな、
私の本心知らないくせに」
と冷めた声が囁きます。
そんな私だって
やっぱり母が大好きだった。
社交的で外に出ることが大好きな母。
習い事も買い物も大好きな母。
外出前には必ず
「うるさく騒いだら置いてくからね!!」
の脅し文句に対して
もちろん、
うん、と頷くしかない。
そんな私は
小学校に入学しても
母と一緒に居たくて、
学校に行くのが嫌だった。
嫌だと泣いてみた。
母親は怒り心頭
だよね。
「学校っていうのは行くもんだ。」
それでも、私はイヤだとがんばってみた。
すると、母は珍しく私を車に乗せて
広い公園まで連れて行ってくれた。
母との時間。
昼間みんなが学校に行っている時間
公園は誰も居ない。
静か。
大好きな母と一緒に過ごせて嬉しい。
母を独占している気持ちに少しなった。
けど、思ってたより全然楽しくない。
突然母は
蟻を指差しこう言った。
「見てごらん、アリさんだって
毎日せっせとがんばっているんだよ。」
当時6歳だった私、
今でもその時の感情を忘れない。
何言ってるんだろう、
この母には何を言っても伝わらない。
それ以降、
私は母にわがままを言うのはやめました。
楽しいことも伝えたくない。
悲しいことも話したくない。
その時の思い出が濃いからこそ、
自分の子供の気持ちには
そっと寄り添ってあげる人でいたい、
子供の意見を尊重してあげられる親でいたい、
と思うようになりました。