2023年 観劇のまとめ

 2023年の1年間の観劇本数は、演劇304本 映画54本 演劇の上映2本 合計360本でした。ショーケース型など1回の公演で複数団体が上演する場合は1本として計算しています。なお12月28日から31日までの観劇・映画鑑賞の予定4本を含んでいます。演劇の観劇数は昨年より26本増えて300本を超え、多い月で33本、少ない月で18本で、月平均約25本でした。
 コロナ禍を契機に、短時間の公演や劇場以外のスペースを活用したコンパクトな公演が増えた感じがしますが、5類に移行後も、それが引き続いており、観劇数の増加に影響していると思われます。また、
密に組んだ座席やマスクをしないでの観劇など、劇場の風景はコロナ前に戻ってきています。特に役者面会の再開は、SNS上でしか繋がっていなかった役者さんとご挨拶ができ、良かったと思います。
 しかし、前ほど騒がれないだけで、コロナの波は5月以降もあったかと思われ、いくつかの団体の公演中止のお知らせに胸が痛みました。公的な補償が望みにくい中で、公演中止のリスクをいかに最小限に抑えながら上演を続けるかという運営の手腕は、引き続き、求められるものと考えます。

 また、今後の活躍を楽しみにしていた団体さんが解散を決めたり、主宰さんが亡くなられたりと、寂しさを多く感じた年でした。一方で、気になった素敵な役者さんが例年より多くいらした年でもありました。内容的には、岸田國士をはじめ、別役実さんやケラさん、鴻上さんなどの、かなり前の戯曲を目にする機会が多かった一年だったような気がします。  

【2023年に特に印象に残った30作品】

 観劇納め前ですが、「特に」印象に残った作品として、観劇した本数の約1割に当たる30作品をあげさせていただきました。毎年のことですが「特に」の基準は、単に「良かった」「面白かった」「楽しかった」というよりは、刺さったり・響いたり・突き落とされたり・温かくなったり・笑い殺されそうになったりと、自分の心をどこか大きく動かした作品になります。当たり前ですが、順位や点数はありません。

<30作品 タイトル(公演団体・公演月)>

〇 ミルキーウェイ (村松みさきプロデュース 1月) 
〇 ストリッパー物語
 (ProjectNyx 2月) 
〇 ドールズハウス (ゆうゆうカンパニー 2月) 
〇  目頭を押さえた ( 演劇引力廣島 2月)
〇 少女仮面 (
ゲッコーパレード 3月)
〇 偽語り眉間尺 (玄狐 4月)

〇 BGM (ロロ 
5月)
〇 土門恭平 (倉山の試み 5月)
〇 再生 (ハイバイ 6月) 
〇 萩家の三姉妹 (長田大史プロデュース 6月)

〇 点滅する女(
ピンクリバティ 6月)
〇 同級生 (劇団晴天 7月)
〇 授業 (セツコの豪遊 7月)
〇 女装男装冬支度 (
FUKAIPRODUCE羽衣 7月)
〇 シュガシュガYAYA (
東京にこにこちゃん 7月)
〇 バナナの花は食べられる (
範宙遊泳 8月) 
〇 燦燦SUN讃讃讃讃 (かまどキッチン 8月)
〇 血の底 (螺旋階段 8月) 
〇 ロミオとジュリエット【BALLOプリン】(CHAiroiPLIN  8月)
〇 地上の骨 (アンパサンド 9月)
〇 怪獣は襲ってくれない (AOIPro 9月)
〇 絡め取りプリンセス投げ (MCR 9月)
〇 濫吹 (
やみ・あがりシアター)
〇 KID (
深海洋燈 9月)
〇 ZAZI・ZOO JAPAN TOUR 2023 FINAL (ザジ・ズー 9月)    
〇 たまにはこうして肩をうおうトゥナイト (武蔵野ハンバーグ 10月) 
〇 もう一度僕を孕んで (劇想からまわりえっちゃん 11月) 
〇 ことばにない(後半) (ムニ 11月) 
〇 
森から来たカーニバル (
流山児事務所 11月)
〇 ピーチオンザビーチノーマンズランドの再演 (キ上の空論 11月・12月) 

【2023年 特に印象が深い役者さん】
多くの素敵な役者さんと出会えた中で、今年も、特に凄さや今後の楽しみを強く感じた役者さんを5名?挙げさせていただきました。

鈴木彩乃さん (CHAiroiPLIN 「BALLOプリン」、劇団晴天「共演者」、果てとチーク「ばけあか」など)
 所属劇団公演で観ていたが、昨年あたりから、客演で参加されたCHAiroiPLINでのパフォーマンスが気になっていたところで、今年8月に旧渋谷公会堂で上演したBALLOプリンにおいて、満席の中で響き渡った歌声や、ダンスパフォーマンスには本当に痺れた!ストレートプレイでも、アトリエ春風舎での圧倒する熱演が印象深く、来年の益々の活躍が楽しみ。

倉里晴さん (排気口「人足寄場」「時に想像しあった人たち」、セツコの豪遊「授業」など)
 排気口などでの出演作品を多く観てきた中で、7月に上演したイヨネスコの授業での生徒役でみせた好演がとれも素晴らしく、彼女の声や表情が生み出すキュートさも不思議さも漂う空気感にすっかり魅了された。作品を面白くするパフォーマンス力の高さを改めて思い知らされた。映像でも観てみたい役者さんだ。

相葉るかさん (アマヤドリ「天国の登り方」など)
 コロナ前頃からアマヤドリの劇団公演での好演を観てきたが、3月に再演した天国の登り方での好演が印象深く、天井の高さもあるシアタートラムで輝やいていた躍動感あふれるパフォーマンスが圧倒的で、彼女のための舞台かと思うほどの存在感だった。新しい表現等にも挑戦されているようだが、また劇場での好演を観たい。

桑田佳澄さん (ナイスストーカー「ロリコンとうさん」、劇想からまわりえっちゃん「もう一度僕を孕んで」など)
 メンバーの出入りがあった江古田のガールズの劇団員として気にはなってはいたが、8月のスズナリでのハマり役が印象深かったところでの劇想からまわりえっちゃんでみせた、犬(役)に跨りながらのパフォーマンスが頭から離れず困るほどだ。いま児童役といったら、真っ先に彼女が浮かぶのではないだろうか。はらぺこぺんぎんでも、同じような役の共演者がかなり年上に見えてしまうほどの破壊力があった。来年も恐ろしい存在だと思う。

猿博打の皆さん(板場充樹さん、河村凌さん、村上弦さん)
 もちろん、お一人おひとりのパフォーマンス力がとても高いことがベースにあるのだが、毎週、板場さん河村さん村上さんの誰かを観ていたような気がするほど、沢山の舞台で3人を観劇し、その好演に楽しませていただいた。そしていつもそこに「猿博打の〇〇」があった。三匹と三羽や特別公演のほか、もういらなくて綺麗、フローズンビーチをはじめ、牡丹茶房、かるがも団地 、キ上の空論、劇団晴天、やみ・あがりシアターなど何団体に客演として参加されたのだろうと思うし、どれも好演で素晴らしかった。この3人の活躍は、来年も目が離せないことは確かだ。 

【2023年の自分の取組】
 今年は、演劇活動への支援を行ったほか、2022年に関わった映画製作での経験を活かし、下北沢をテーマにした映像企画を立ち上げました。自分で制作まわりや脚本・編集等を行い、下北沢や演劇を通じて出会った仲間と作品を創り上げたことは、とても素敵な経験で刺激的でした。来年早々には第2話を届けられると思います。2024年は、観劇のペースを維持しつつ、観劇や呑みを通じて生まれたご縁を大事にしながら、映像制作を続けるとともに、舞台や映画にも、もう一歩踏み込みたいと考えています。

 また、多くの団体様から画像を提供いただいたフライヤーの考察は、現在鋭意作業中です。まだまだ検討が必要で年内での公開は厳しいですが、年明けの早い時期にオープンにしたいと考えています。

【最後に】
 今年一年、劇場で上演されたすべての団体とスタッフ、そして出演された役者の皆様に敬意を表するとともに、楽しい時間を過ごさせていただいたことに深くお礼申し上げます。

 すべての方々の益々のご活躍を心からお祈りし、今年のまとめとさせていただきます。