複数の教材の活用と、学習の進み具合の明快化 | 記述式九つの型 (第1の型から第9の型まであります。それぞれの型のルールについては、プロフィールをごらんください。)

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40字程度の記述式問題(会話特定・キーワード組合せ・空欄補足・クロスワード穴埋め・語群作文・条文訂正・正誤判別・説明作成・設問逆行)や、
文章理解(国語)の問題を、作成・投稿しています。
なお、投稿の年月日および根拠教材の年代には、ご注意ください。

こちら↓の記事に、同感です。 参考にさせていただきました。

複数の教材の活用と、学習の進み具合の明快化

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複数の教材を活用するという手も、あると思います。

闇雲に多くの教材を買いあさるのは、さすがに得策ではないと思いますが、

すでに手元ある教材を活用しないのは、もったいないので、

私は、「複数の教材を、比べながら読む」という読み方も行っていました。

 

たとえば、

「新教材と旧教材」 「A社の教材とB社の教材」

 「テキストと過去問集」 「テキストと六法」 「六法と過去問集」

を、並べて、比べながら読むわけです。

 

 主な利点は、次の2つです。

ア)1冊だけをただ漫然と読むよりも、内容を意識しやすく、集中できる

イ)改正点や重要度を確認できる

 

「何年度版の教材にも、どのメーカーの教材にも、載っている」のであれば、

当然、重要度が高いということになります。

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過去問集の択一式問題の肢ごとに、

「テキストの何ページに、その説明が載ってるか」を探して、

(つまり、「テキストのどのページを見れば解けるのか」を、)

ページ数を書き込んだこともあります。

(また、その逆で、テキストのほうに、

「過去問集の何ページに問題が載ってるか」を書き込んだこともあります。)

 

主な利点は、次の4つです。

1)「漫然と解説を読むだけ」よりも、「テキストのどこに載ってるか探す」

という作業を行ったほうが、内容を意識しやすく、集中できる

2)その後の(再度の)過去問学習の際に、いちいち探す手間が省ける

3)重要度や難易度の(ひいては優先度の)バロメーターになる

4)学習の進み具合を把握・実感できる

 

 この作業の注意点は、「テキストに載っていない問題(肢)への対応」です。

過去問といっても、形式ならびに重要度および難易度(レベル)は様々です。

したがって、「ここ、テキストに載ってないな」というときもあるでしょう。

(平仮名の「とき」は、「場合」とほぼ同様で、「ケース」という意味です。)

 

そのようなときには、初めのうちは、「なんで載ってねえんだよ!」と、

いちいちテキストにツッコんでいましたが、だんだんそれもむなしくなり、

「テキストに載ってないということは、重要度が低いまたは難易度が高いという

ことだから、解けなくても影響が少ない問題(肢)ということだよな♪」と、

割り切って受け流すようになりました。

 

要するに、「テキストに載っているかどうか」を、

優先度のバロメーターにするわけです(上記の、利点3)。

まあ、もっとも、過去問集には、たいてい、

問題ごとに優先度が表示されている(ABCなど)と思いますが。

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 そもそも、記憶や権利などは、実体のない幽霊のようなものです。

性質上、見たり触ったりして確認できるものではありません。

 

 そこで、不動産につき、権利の移転・有無・内容などを明快にして、

「聞いてないよ~」という事態を防ぐために、登記制度が出来たわけです。

重要事項説明(宅建業法35条)の趣旨も、これとほぼ同様です。

 

テキストや過去問集は、物体なので、実体があります。

不動産登記や重要事項説明と同様の考え方で、

過去問集に、「ページ数の書き込み」が増えていけば、

「けっこうやったなあ」と、進み具合を把握できます(上記の、利点4)。

 

もっとも、だからといって、

「実際に知識として定着しているかどうか」は別問題ですが、

それはさておき、とりあえず、「学習を行ったこと」は、確認できます。

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さて、「知っている知識を、頭に増やしていく」というスタンスと、
「知らない知識を、テキストから減らしていく」というスタンスで、

どちらかいいのかは、私にはわかりませんし、まあ、各人それぞれでしょう。

 

記憶の質や量を正確かつ厳密に数値化することは容易ではありませんが、

テキストには、上記のとおり、実体があります。

 たとえば、「知らない部分」が90ページから60ページに減れば、

「30ページつぶしたぞ」と、学習の進み具合を把握できます。

学習の進み具合を把握できれば、自信にもなります。

 

ただ、学習初期の段階では、テキストを基準に考えてしまうと、

「うわ~、まだ、こんなに残ってるなあ」と、イヤになるおそれがあります。

また、半分終了時点での残り半分は、要するに「後回しにした部分」なので、
残り半分(後半)は、終了部分(前半)よりも、難しく感じるかもしれません。

 

したがって、学習初期は、

「記憶を増やしていこう」というスタンスのほうがいいのかもしれません。

 学習が半分以上進んでから、テキストを基準に考えれば、

「ここまで減らせたぞ」と、進み具合を実感できます。

 そうなれば、減らしていくのが楽しくなってくることもあるでしょう。

プロ野球のマジックと似たような感覚かもしれません。

 

マジックが点灯するのは、通常どおり(3月末ごろ)の開幕でも、
早くても、夏くらいになってからだと思います。

星野仙一さんが(おそらく、2003年の阪神のリーグ優勝の話で)、
「夏の長期ロード(甲子園が高校野球で使えないため)はしんどかったが、
その長期ロードの間にマジックがかなり減ったのが大きかった」
というふうにおっしゃっていたような気がします。
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