昔、家で飼ってた猫

名前は『チコ』と言った

死んだおじいちゃんが猫好きでとても可愛がっていた

ある日、突然チコが居なくなった日のことを思い出した

『チコは死んだんじゃ』

そう言って、居なくなったチコを家の家族は探すことなく、
そしてチコも戻って来なかった

猫は、自分の死ぬ姿を人には見せない

チコはかなりの年寄りだったので、自分の死期を感じて、ひとり静かにに死んでいったのだろう

チコを探さないのは、チコに対する礼儀だったのだ