笑いとスプラッタを排除した長塚は文学を語り始めた。

長塚の芝居は夏が似合う。昨年のドラクル。一昨年のWEE THOMAS。3年前のLAST SHOW。昨年のドラクルあたりから長塚演出にブラックな笑いが消えた。されど、長塚節とも言えるブラックな人間の本質をさらけ出す表現は生きている。
笑いもスプラッタもない表現は、サド公爵夫人などで三島が挑戦した言葉による狂気の表現。
鈴木杏は髑髏城の七人で市川染五郎と競演しているので、今度は妹の松たか子と競演。狂気を演じる松が正気に見える狂気を好演。

同じセットでありながら演じ手の表現により,A室とB室二つの部屋を表現する手法。水びたしの床,その水に反射する光,水に浮く曼寿沙華。その姿は天国に咲く蓮の花のアンチイメージか?

さて、長塚さん。あなたはこれから何処へ行く。笑いを廃絶するのか。
君は三島になるのか?いずれにせよ見届けたい。