壮絶,平家の闘神,平知盛,大物浦に死す。

男の最期,かくありたし。

私ね。義経千本桜の中でこの渡海屋,大物浦の平知盛の段が一番のごひいきです。
男は知盛に泣き,女はいがみの権太(すし屋)に泣き,子供は源九郎狐に心躍らせる。
当月から三ヶ月連続で義経千本桜のそれぞれの狂言をやりますね。しかも七月の源九郎狐は再び海老蔵。楽しみにしていますよ。

それにしても海老蔵の渡海屋銀平,実は平知盛。
知盛の銀の装束で現れた海老蔵は日本刀のような美しさ。
紫綬褒章受賞の中村魁春さんの典侍の局は,前半の女房も後半の乳母役も両方安心して見ていられます。
そして秀逸は河原崎権十郎さんの相模五郎。
戦況報告を義太夫に載せて踊って表現するのだけど,
江戸時代,額にドクロの鉢巻で,肉体の限界に挑戦したキビキビした表現は,今で言うとパンクロックスタイルでダンスしているみたい。
この段はの相模五郎は老いも若きも息が切れるそうです。

しかし,最期。
大物の浦に,体に碇のモヤイを結んで飛び込むシーンは涙が出たな!

成田屋!大当たり!