幸四郎,魂の熊谷

仁左衛門の熊谷は大きく艶やか,吉右衛門の熊谷は人間臭い。
幸四郎の熊谷はほとばしる魂の熊谷。
シビレタ!

例えば引っ込み
「16年は一昔。夢だ!夢だ!」の名セリフ

仁左衛門さんは台詞より立ち姿で美しく見せちゃう
吉右衛門さんは「16年は一昔」の台詞がじっくりと熊谷の気持ちを照らし出す
幸四郎は「夢だ!夢だ!」の言葉が胸に突き刺さる


義太夫と幸四郎の動きがしっかり溶け合って,
良く義太夫の聞こえてきます。

弥陀六は段四郎。幸四郎さんの熱演に答える熱演。
あまりの熱演に珍しく台詞を噛んでおいででしたが,
気合で押し切った!

相模を予定していた芝翫さん。急病のため代役は福助さん。
楽日近くの観劇は皆様に疲れが見えることもありますが,
福助さんは元気一杯。
サッカー残り15分で登場したスーパーサブ

あぁ今,思い出しても震えてくる。
息子直家の首を切らねばならなかった熊谷が涙を堪える姿,諸行無常を憂う姿,

人生。業。出会い。別れ。名誉。汚辱。
生きているということは夢なのかもしれない。
通り過ぎ,ただ噛み締めるもの。

夢だ!夢だ!と