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英樹は続けた。
「お前は俺ではなく俺の後ろの親父の財産を見ていた。俺がいくらバカでも分かるだろ、定期的に朝そわそわしていつもより化粧を入念にしてれば分かるぞ。家出て駅行って電車に乗ってたら、そりゃ怪しいだろ。一度後をつけた事あったよ、まさか実家に行くとは思わなかったけどな。その足で病院に行って眠る男の横顔を眺めるお前の背中を眺めたよ。兄弟か友達か分からなかったけど眺めるお前の顔はその男の大切さを語っていたよ。俺と結婚したのは親父の金、だろ。でもまさか志保さんに持っていかれるとはな。お前にとって俺と一緒にいる意味なんて無くなった訳だろ」大きく息を吸って一度肺に溜めてじっくり吐きながら更に続ける。
「俺としてみたら惨めだけど子供もいるし、それでも幸せだったよ。こらからはちゃんと働こうと思ってる、でも、もうお前は限界だろ。もう一度チャンスなんてくれないよな。都合よすぎるだろ」英樹のこんな下手な態度は初めてだった。
「もしやり直せるなら、大輔には優しく出来なかったからちゃんと向き合って優しくしていこうと思ってんだよ、だから俺は今のままでもいんだけどさ、お前はやっぱりムリだろ、別れたいだろ」
さくはら英樹が本当は別れたくないと思っていることが分かったが、とりあえず今は気付かないフリをして返事はしなかった。