タイム出ないから、その後どうする?

〜タイムが出なかった時の悔しい気持ちの大切さ〜






試合で目標としているタイムに届かなかった時、誰もが悔しいでしょう。なんでこんなに遅いの?と。




大学生途中まで、自分の試合結果の8割くらいはそんな思いでしたが、大学2年生あたりを機に、それまでの試合結果をとりあえずエクセルに並べ、一度に可視化できるようにまとめました。同時に練習量やデータセットのタイムとの比較も行いました。




誰もができる作業です。



しかしなぜ、その作業をしようと思ったのかはよく覚えていませんが、ある意味暇潰しから始まった作業ではあります。大学の通学は、練習場所・寮とキャンパスとの移動時間が90分以上ありましたからね。




その作業で判明した事実の、ほんの一部をご紹介します。




【背泳ぎのラップはかなりテーパーを掛けないと酷い目に遭う】




【コンメのトータルタイムが良い時は、決まってバタフライの50100mのセカンドラップが速い】




【コンメのトータルタイムが良い時は平泳ぎのラップタイムが前後半ほぼ同じ】




【クロールは割とテーパーをかけていなかったり疲労が溜まっている時の方がタイムが出やすい】





全て私の場合です。一般的な答えではありません。






これを個人メドレーだけでなく、時折強化で出場する200mバタフライや平泳ぎでも同じ作業を行う。





すると、改善すべきポイントがわかってきます。





練習では同時に、何個も課題克服することは難しいですし、毎日の練習で、何をテーマにしたら良いのかを考えることは簡単なようで非常に難しい。すぐに思考が行き詰まります。




まずはスーパーに行き、具材を揃える作業をしなければ、自給自足ができない限り料理そのものは成り立ちません。





しかし具材さえ揃っていれば、調理は容易です。Excelでの作業は、その揃える作業。


調味料で味付けし、料理の方向性を決めていく作業は、実際に練習に取り組み、微調整していく作業。




現在自炊をしない人間が料理を偉そうに語っているのはさておき。








それからの練習は飛躍的に効率性が増しました。





今日はこの練習をすると決める。(plan:予定)


実際に練習する。(do:実行)


この練習では試合同様ここが弱い。(check:評価)


何が悪い?泳ぎ?ペース配分?じゃあ変えよう(action:改善)




ずっとこの単純作業の繰り返しです。










タイムが出なかった時、必ず理由は、途中のラップタイムに隠されています。




浮き上がりから、下手したらリアクションタイムから遅い時もあると思います。



反対にラスト25mでガタ落ちする時もあると思います。






落ち込む前に、まずこの作業をしてから落ち込むべきです!だってみなさん、間違いなく努力しているんですから。その努力の方向性が間違っているだけかもしれません。













タイムが出なかった時、「なぜ出なかったのか」を考えることも大切ですがそれ以上に「どうしたら・どうすれば出るのか?」を考える方が重要だと思います。



なぜなら、前者の方だと改善策が永久に出てこないから。なぜ?という日本語は原因を問うときに用いられます。従って、改善点を問う言葉ではない。





どうしたら・どうすれば?の方は反省を踏まえた上で、次のステップにつながります。

文法的な構造は違うものの、やり方や手段という意味合いは同じです。






それには自己の現状把握を常に行わないとなりません。面倒な作業ですが、それが考えるという姿勢だと思います。





悔しいと思えるから、この一連の作業ができるはず、だから悔しいって気持ちは大切。








次回は、


感動の再会

〜水泳を通して知り合った仲間たちの影響〜


です。