私がお手伝いをさせてもらっているRiding for the disabled では、
障害を持った子供達への乗馬セラピーが行われております。
馬のことはレズリーさんのところで経験があるので割とスムーズに仕事をおぼえられています。
子供とのかかわりも自分の子育ての経験、そして、子供とかかわってきた経験が多い
(空手クラスでのアシスタントやレズリーさんとのお仕事)ので自信もありますが、
「障害を持った子供」とのかかわりはまだまだ知らないことが多いです。
「あったかいハートを持って接すれば大丈夫!」・・・・だけではやはりいけませんよね。
専門の知識も必要となってきます。
普通の子供が軽く転んでしまったら「大丈夫?あ~えらいね~泣かなかったね~」なんてぐあいで
済むことが体に障害があった場合、大怪我につながってしまうことだってありますから。。
ですからボランティア中は自分の勝手な判断で事を進めるのではなく、
シャロンとロージーという二人のインストラクターの指示に必ず従います。
最近、私は障害の程度が低い子供の場合、サイドウォーカーなし一人で馬をリードする役を
もらえてきました(イェイ)
今日のブログではセラピーのクラスの内容をちょこっと紹介しますね。
昨日の2クラスを紹介します。
このクラスの子供達は皆サイドウォーカーの補助なしで馬に乗れる子達ばかりです。
RDAの馬達の中でも私が一番きれいだな~と思うサファイア(私がもし次に女の子を産むならば
この名前をつけたい >0<!)
に乗ったD君、小学校中学年。どうやらおしゃべりが苦手のよう・・
手綱を放し、馬上でバランスを取りながら「ヘッド ショルダ- ニー アンド トゥ」(ご存知ですよね?)
他の子達は元気に歌いながら頭、肩、ひざ、つま先・・と触ります。
でも、D君は小さい声で「no」と言い、やりません。
クラスが始まる前にロージーに
「D君を明るく楽しくやる気にさせるようにしてあげて」
と言われていましたのでがんばりましたが、D君は無表情のまま遠くを見つめていました・・
次は大阪弁でいう「坊さんがへをこいた」
ロージーがゆっくりと皆の前を歩き、それに従い皆も歩く(馬を歩かせる)
そして、ロージーが突然振り返る。そのときに皆、馬を停止させ、自分もフリーズ(動かない)。
これは、なんだか楽しそうに思えたのか、D君、かなり集中してロージーの動きをじっと見つめ、
かなり遠慮がちですが、停止も上手くできました。
お次はロージーが大きなダイスを振り、出た目の数だけ馬を歩かせ、停止させる。
このときにD君、かなり興奮してきて、声も発するようになってきました。
「D君、あの数字いくつ?」「次は何が出るかな~?」なんて聞くと興奮した声で答えてくれるように
なってきました。
このゲームが終わり、最後に少し、アリーナを出て、お散歩へ。
ゲームが終わると無表情で無口に戻ったD君でしたが、走りまわるウサギを発見!
すると、一気にまた興奮モードにもどり、お散歩についてきた保護者の方に実況報告。
ノンストップでおしゃべりします。
ライドが終わり、「一緒にサファイアをブラッシングしてくれる?」と聞きましたが、
小さく「no」と言って帰って行きました。
2クラス目、
Hちゃん、小学校高学年 ケラブという馬に乗り、サイドウォーカーが二人(両サイド)つきます。
今回は私はサイドウォーカーです。
クラスの前にHちゃんの横に座り、保護者の方とお話をしていたら、ロージーが来て、
Hちゃんの前にしゃがみ、両手を取って、本当にやさしく、暖かく、
「今日はがんばって座る練習よ。座ろうね、ごろんしちゃだめよ、Yukipeeに上手く座れるところを
見せてあげて!」と話しかけていました。
それが終わると立ち上がり、真顔(すこし緊張した感じで)
「Yukipee、帽子持ってたよね、かぶったほうがいいわよ」
と言います。
Hちゃんのカルテを見ると
「サイドウォーカーの髪をひっぱりまくる」と書かれています。
そういえば、ボランティア一番最初の日もHちゃんのサイドについたんだった。
すぐに体がふにゃっとなってしまい、後ろにひっくり返ってしまうHちゃん。
何度も起こし、歩き出すとまたふにゃっ。起き上がり、私の髪をひっぱる。
「No No、ハイ、ここ持とうね」と正しく補助しますが、私の髪をつかみたがります。
何度も「No」と言うのですが、やめません。
そこでシャロンが「こういうときは笑いながらNOって言っちゃだめなの。彼女は人の顔の表情で
判断するから、笑いながらNOって言うと喜んでもらってると思っちゃうから」
とアドバイスしてくれました。
そうです、私は無意識に「困り笑い」のような顔で「NO」と言っていたのです。
よくいますよね、子供がなにかいけないことをしたときに「あらあ~OOちゃん、だめよぉ~」って
全然おこれないお母さん。
「いけない」と教えるときは顔の表情や口調で教えなきゃいけないんですよね。
でないと子供達は「ハッ」と気づけない。
大事なことを思い出させてもらいました。。
・・・・・・・で、結局、Hちゃんは15分くらいで「もう、今日は無理」と判断され、セラピー終了と
なりました。髪の毛をひっぱるか、ふにゃっとひっくり返ってしまう。
その日の体調、心理により、セラピーの時間も変わります。
次回はもっと長時間乗れるようになってほしいなあ、Hちゃん。
このセラピーの記事は私自身へのボランティアの記録として書いていますので、
読んでいてわかりにくいところもあると思います。ごめんなさい。