ただいま!
昨日、1泊2日のセーリングトリップから帰りました。
色々あったトリップなのでなんだか1週間くらいトリップに出ていたような感じです。
土曜日の早朝、やはりモーターは直らなかったので、引き潮に合わせて出航し、6時間後の満ち潮
に乗ってマリーナに帰ってくる日帰りトリップを予定していました。
風はN(ノース)の微風。
ハーバーのエントランスはN。
・・・・・出られません。
「午後になったら風がきつくなるから」とKが言うのですが、干潮は午後1時くらい。
風よりも潮の速さのほうが強ければ満ち潮でマリーナに戻されてしまうじゃあないですか。。。
「もう、やめようか」
なんて言っていたら風が(まだNですが、少しNE(北東)に変わった)吹いてきて、
タックしまくってハーバーを出ることができました。


この時点で12時近かったと思います。
まあまあ、いい風に乗り、しばらく進んでいくと「とりあえずイルカでも探しに行ってみるか」
となり、潮の影響の少ない所まで出ることができました。
帰りは夕方7時くらいの満潮までに満ち潮に乗ってマリーナに帰ってこられれば問題ないので、
少しホッとしました。
風はNEのまま結構いい感じ。久しぶりにタック、タックでなんだか腕が痛くなりましたが、


セーリングを楽しみました。
・・・・で、だいぶハーバーから遠くまできた私たち、
Kが「この調子だとMayor Islandまで行けるよ」と。
でも、私は「モーターで直線に行っても5時間かかるのに、モーターなしでタック、ジグザグ
で行けば日が暮れる。帰りの風がNから吹くと限らないし・・・」
と大反対(実際はかなりけんか口調です)。子供3人と私の友達(ヨットに乗るのはこれが初めて)
そしてパフィーを連れてリスクの大きなことは絶対にしたくない・・
だいたい、テントも持ってきてないし。食料もぎりぎり1泊分くらいしか持ってきていない。
・・・・・・・
と、とても正論を述べた私ですが、
サバイバルトリップを経験しすぎたのでしょうか、
「でも、きっと大丈夫なんだよなあ・・・」という気持ちもかなりあったので、
結局Kのアイデアのとおり、Mayor Islandに行くことになりました。
タウランガのハーバー(私たちのマリーナ)からメイヤーアイランド(目的地)まで22マイル。
途中3分の1くらいの地点でカレワ アイランドという小さな島を通り過ぎます。


タウランガからカレワまで通常モーターで直線に進むと(4~5ノットくらい)1時間半くらいなのですが、
土曜日は3時間くらいかかりました。
「倍かかってるなあ・・・」と不安がよぎります。
でも、デイライトセービングの夏の今は夜9時くらいまで明るいので、なんとかなるだろう。。。
と思い、スムーズに3分の2くらいの地点まで来ました。
遠くにイルカ達がジャンプしているのも見えます。
夕方5時くらい。
まだ4時間ほどあるから大丈夫だろう・・・・
なんて思っていたのですが・・・・・
風が・・・・
なくなってしまいました・・・・・
風がないと進めません。
そしてそこはちょうど波がちゃぷちゃぷ立つところ。
「・・・・・・やっぱりね。。。。もう無理よ。コーストガードに無線で連絡して、近くにいる
Mayorに行くボートにけん引してもらおうよ」と私。
でも、ヨッティーの意地があるK、「何いってるんでい、絶対また風が吹くし、絶対ちゃんと着くから!
ごちゃごちゃ言うんならキャビンの中で寝てろ!!」と怒鳴ります。
子供達、船酔いも始まり、かなり不安になってきたようで泣き出したりします。
たしかに私がごちゃごちゃ言うと、子供達がさらに不安になるので、すねてキャビンの中で
寝ることにしました。
ZZZZZZ。。。。
本当に寝てしまいました(笑)
で、起きるともう外はかなり暗くなっていました。
「今、どの辺?」と外を見ると、
笑っちゃうくらいにまだまだでした。。。
波だけが大きくなり、完全にスタック!!な私たち。
一応、ディンギー用の小さなモーターで進めるか試してみましたが、波が大きすぎて無理。
もう、周りは真っ暗。
すぅ~っと大きく息を吸い込む私・・・そして・・・
「さっさとコーストガードに連絡せ~や~!!!このどあほ!!!!!!」(ぐらいの勢い)
「・・・・はい・・・」と小さくK。
で、コーストガードに「モーターなしのヨットに乗っています。メイヤーまであと少しなんですけど、
身動き取れなくなりました。近くにメイヤーに行く船でけん引してくれる船がいないかどうか聞いてくれ
ませんか?」と連絡。すると、コーストガードの返事よりも早く、
「俺達、ちょうど近くにいるからけん引していけるよ」と無線から聞こえます。これぞ本当の助け舟!!
真っ暗な中、その船に見えるようにジブセールを旗つかせ、懐中電灯2つを使って
ライトアップ。遠くに船の明かりが見えます。
待つこと30分くらい(だったかな)パワフルなフィッシングボート(観光船だったのかも)
がレスキューに来てくれました。
ほんの20分ほどけん引され、他のヨット達もステイしているWest sideの安全なベイに連れて行っても
らいました。ここはいつも行くベイとは違います。
なぜなら、予報では、今晩から明日の風はSE(南東)だから・・・なのです。
タウランガはここから南東にあります。帰り、また向かい風だ。。と少しがっかり。
たいていはメイヤーからの帰りはNからの風なのでスピンをあげてすべりながら帰られるのに・・
・・・明日のことを考えると、またため息がでますが、とりあえずは今、安全な場所にけん引
してもらったボートに感謝し、キャビンの中をささっと片付け、寝どころを作ります。
大人3人、子供3人、26ftのボロヨットの中で1夜あかします。
皆、疲れきっていたので、爆睡だったので、もう、どうでもよかったのが幸いでした。
セーリング中、緊張しすぎているせいか、一度もトイレができなかったパフィー、


とても心配でしたが、やっと落ち着いた夜、ゆっくりとトイレタイムを済ませてくれて、
一安心でした。ごめんねパフィー、勝手な人間の都合につき合わせて。。。
・・・・・つづく