最近、ロー卒さんから下記のコメントをいただきました。

「先生は地方での弁護士業務に触れたことありますでしょうか(修習などで)。私は静岡での就職を視野にいれています。月に2度ほど静岡に帰るのですが、活気がない!商店街もシャッター通りになっています。静岡市も駅前は活気がありますが、しばらく歩けば田園風景です。勿論それが悪いことではないのですが、弁護士業務の種類や需要があるのか不安になってきます。充実した仕事ができるのかと。私の視野が狭いだけかも知れませんが。
最近は地元がアニメの舞台になったとかで、にわかに人が増えましたが、その人達はそこに住んでいるわけではありませんし。
お知り合いに地方勤務の弁護士がいらっしゃいましたら、充実している感じでしょうか。私の知り合いは殆ど東京勤務です。」

 

「地方」での弁護士業務を考えている他の受験生のためにもなると思ったので、記事にしてみました。

 

私の実務修習地は石川県の金沢市だった(能登市や関空での麻薬犬の訓練の視察など、周辺地域にも観光足を伸ばさせていただきました)ので、その間は、その「地方」での弁護士業務に触れたといえるでしょう。

また、イソ弁をさせてもらっていたのが東京の多摩地域の事務所だったのですが、東京23区の事務所(内情はほとんど分かりませんが)と比べると、金沢のような「地方」都市の方に近い感じがしました。

 

まず、金沢修習同期には全然連絡をとれていないのですが、とりあえず同班だった数人を弁護士検索してみたところ、ほぼ全員充実している感じです(むしろ、大事務所からスタートして現在東京で独立している人のHPが全く更新されていないのがちょっと心配…まあ、顧問先を多数つかんでいる等でHP更新しなくても困らないからかもしれませんが)。
また、多摩地域の同期も、連絡はとっていませんが、MLを拝見している限り、独立した人も含め、公私ともに充実しているなあ…と感じます。

 

結局あなたが、「静岡」での「充実した仕事」をどのようにイメージしているか、「静岡」でどのような弁護士になりたいかによると思います。

万が一、現在は「弁護士業務の種類や需要」がほとんどないとしても、新規業務や需要を創出することは、資格試験予備校はもちろん、どの業界でも多かれ少なかれやっていることです。

いずれにせよ、静岡のどこかの事務所にサマクラ?とかでお世話になるのが最も直接的な解決策だと思いますが、それは難しいですかね?あるいは、自分で静岡のどこかの事務所にアポをとって、お話を伺いに行ってみるとか(o^-')b

 

ちなみに、私のイメージする弁護士としての「充実した仕事」は、まだまだ“地道”に(もちろん“正しい方向”で)努力するだけで手に入ると感じています。
その1つの裏づけをしてくれたのが、

「弁護士松本常広が東京都内で独立開業したら何とかなった件」(https://ameblo.jp/musakolaw/

というブログです(ずっと紹介したかった!特にご了承もいただいていないのですが、本もお書きになっているのでたぶん大丈夫かな?)。

「地方」とはいえない「東京都内」の品川区での独立開業のご経験談ですが、松本先生の提唱・実践されている「地域密着型法律事務所」というビジネス?モデルは、「地方」でも通用するのではないかと思います。

私が、「もし弁護士業務メインで独立せざるを得なくなったら、こういう感じで進めていくかなあ…」と漠然とイメージしていたことを、試行錯誤経験に裏打ちされた方法論として明確に言語化してくださった印象で、ブログを見つけたときには一気に全記事を読んでしまいました。