最近、他校の司法試験対策の論文答練(民訴法)について、他流試合をしている4A受講生から質問を受けてザッと解いてみたんだけど、やっぱ司法論文過去問とは“解答感”が全然違うね…今まさにH28司法論文過去問の分析が佳境なので、如実に感じる。

問題文とのコミュニケーション能力が問われる司法論文民訴法で本試験に近い問題を作るのが至難だというのはよく分かるんだけど、さすがに内容的に不適切だと思われる方へと誘導する問題は、教え子の能力・感覚を破壊しかねないのでやめてくれ!ヽ(`Д´)ノと叫ばずにはいられない。

 

まあ、そういう問題でも一応、リスクとリターンの衡量という論文本試験現場での重要な判断方法(cf.記事「最低ライン確保→加点積み上げ」「まずは合格ラインを確保する」)を訓練することは(過度に)できる。

 

例えばこれを目的として答練を受けた場合、内容的に不適切だと思われる方への誘導に乗るのはリスク>リターンと判断して、内容的に不適切だと思われる論述はうまく避けて、当たり障りのない論述でごまかすという手段が最適かなあ。

その結果、たいてい点数は低めになるだろうけど、論文本試験問題と全く異質な問題で低い点数がついてきたって、全然どうでもいい(ちなみに旧司受験生時代の私は、逆に予備校答練・模試等で高得点をとってしまったら(そんなことはほとんどなかったけど)、感覚がズレてないか…と不安になっていた→旧司短答模試についての記事「全択第2回」)。

 

そんなことより、事前に自分で設定していた、その回の答練を受ける目的を(どの程度)達成できたか。

これこそが、その答練・模試等における真の(自己)採点基準とすべきものなのだ。

敵を知り、己を知り、(己に克てば、)百戦危うからず。