法律家が法“的”な問題を真の意味で解決するには、法の解釈・適用だけでは足りません。

 依頼者の感情や社会的環境等、様々な要素を考える必要があります。

 そのために必要なのが、戦略・戦術的思考です。

 様々な方法を考え出し、それを適切に取捨選択・配置して、依頼者にとってベストだと思われる解決を目指すのです。



 ロー入試・司法試験で合格するための方法論を磨くことは、この戦略・戦術的思考力を鍛える訓練として最適です。



 ここでの依頼者は、自分自身。

 その依頼者が、ロー入試・司法試験に合格したいがどうすればいいか、と相談に来ました。

 あなたは、依頼者に、どのように話を聞いて、どのようなアドバイスをしますか?

…というイメージです。



 自分自身という、最も身近な依頼者の抱える問題を解決すること。

 自分自身という、最も身近な依頼者の弱さを知り、そのような“弱者”でも勝てる方法を追究すること。

 これが、法律家人生の出発点になるのです。

 この経験は、法律家になって“弱者”が助けを求めてきたときに、確実に役に立ちます。



 方法論は、誰もが使える、開かれたものです。“弱者”を見捨てません。

 どんな劣勢にあろうと、勝つ方法は、必ずあるのです。

 “才能”なんかなくてもいい。

 “努力”ができなくてもいい。

 “勉強”がおもしろいと思えなくてもいい。

 方法論こそ、“弱者”が手に取るべき武器なのです。



 このことは、司法試験等における方法論≒テクニックに対して、いわれなき誹謗中傷を投げかける勢力が、もれなく強者であることにも現れていると思います。

 そのような強者の論理にだまされてはいけません。

 

 そして、皆さんが司法試験に合格して法律家人生をスタートさせた暁には、依頼者≒“弱者”に、このようなメッセージを、背中で語って伝えてほしいなあ、と思います。