私が通っていた小学校は、

クラスの3割くらいが中学受験をする地域でした。

幼稚園の頃から幼児教室に通ってる子もいたし、

低学年の頃から中学受験塾に通ってる子も複数いました。

私の母親はママ友たちに流されて、

教育ママになったのだと思います。

 

しかし私の父は転勤があり、

家計的にも、

母は中学受験を断念しました。

今思えば、

これだけは救いです。

 

同級生の一人A君は、

今思えばギフテッド的な頭のいい子でした。

ちょっと落ち着きがなく、

いつも先生に叱られていたけれど、

見事に開成中に合格し、

東大に行って弁護士になりました。

 

親は、きちんとした感じの人。

弁護士でした。

もちろん塾にも行ってたけど、

週の半分はリトルリーグで野球をしていました。

家に遊びに行くといつもテレビがついていて、

プロ野球の試合を見ていました。

こういう子は、きっと公立中では吹きこぼれる。

私立に行くべくして行った子。

 

B君は、まあまあ賢かったけれど、

それは低学年の頃から中学受験塾に通っていて、

夏休みや冬休みはホテルに缶詰めになって塾の特訓を受けていたから。

B君のお母さんは、

「2月の勝者」に出てくる島津君のお父さんのような人。

頭が悪くて、

ヒステリーでキ○ガイみたいなお母さん。

低学年の頃から、

「僕は将来東大に行くんだ」と言っていました。

 

でも、お母さんが、

難関中しか受けさせなかったから、

見事に全部落ちて、

公立中学に行きました。

その後頑張って、

地域で一番の公立高校(偏差値72)に行ったけど、

2浪してのGMARCH文系。

そのころの彼は、生きる屍のようになっていました。

 

遊ぶ時間は一切なく、

趣味も特技もなく、

運動できないし、

性格は暗いし、モテる要素がない。

よって結婚もできず。

 

親は何をしたかったんだ。

と思う。

 

中学受験自体に反対しているわけではない。

公立中でうまくいかないだろう子や、

生活を壊さない程度の勉強でいける学校に行くならいんじゃないかとは思う。

でも中学受験をするほとんどの親は、

少しでも上へ。と子どもに無理をさせる。

 

私は私立中ではないけれど、

親の期待に応え、

無理して地域で一番の偏差値70超の高校に行きました。

そこから授業についていけなくなって

深海魚です。

そのときに自己肯定感は下がったまま

もう登ってこれない。

 

残念ながら、頭の良さは生まれだと、

今、子育てしていて思います。

 

ピアノが得意だった姉は、

数学も英語も得意だった。

現役で旧帝大理系へ。

 

同じような環境で育っても

ここまで違う。

大した頭で生まれなかった場合は、

どんなに努力しても無理なものは無理なのです。

勉強は適度な努力をしつつ、

勉強以外の特技を見つけ、

楽しく生きるのがいいのです。

 

親の教育方針に心を壊し、

鬱になり、

死んだほうがいいんじゃないかとまで思いつめた。

 

自分はこんな風に育てられたかった、

こんな育てられ方は嫌だった。

と親と何度も話し合いましたが、

平行線で、

大人になってから親と10年程縁を切りました。

 

結婚して子供を産んでから、

今は適度な距離でとりあえず付き合いを戻しました。

そのへんのことはまたそのうち書きますが。