たいへんたいへんご無沙汰しています。

 

たまに皆さんのブログを拝見しつつ、書こう書こうと思っていましたが、なんですかね。
忙しかった時もありましたが、ものすごく久しぶりにできた、そしてこんな日々は最晩年にしかないだろうと思うひとりの時間を楽しんでいます。

 

ひとり暮らし3ヶ月。

もちろんお互いに寂しくて、とうとう夫は
「精神的不安定になっている」
とまで言い出しています。
 

でも、何していても誰にも気を遣わないでいられるって、どんなに控えめに言っても「最高」ですね。

 

今の、学生のようなアパート暮らしがシンプルに新鮮で、この年齢で人生の出発みたいな気分になれるとは思いませんでした。

日当たりが良く、隣の敷地に住まわれている大家さんが綺麗に管理されていて、気持ちが良い。

学生時代にスタートした一人暮らし。最初すら一応マンション暮らしでした。
最近は当たり前に普通のマンションは二年縛りの契約が多くて、短い期間だと借りられないのが功を奏しました(まあ、余分に数ヶ月分払えば借りられますが)。

 

そして部屋はまるで、秘密基地のようになっています。


段ボールベッド、倉庫に置きっぱなしの梱包も開けていなかったIKEAのデスクと椅子に、パソコンと積んでおいた本。

食器も調理機器も服も最低限だけ持ち込んで、人ってこれだけで暮らせるんだという超ミニマムな暮らしが嬉しい。

食事だってこのくらいの量でいいのよ、毎日ご馳走なんて作らなくて良かったんだわ、とか。

掃除なんて5分で終わる。

 

そしてレンタルしたミニ冷蔵庫とか、アパートにある普通のエアコンとか、いろんなものが性能良くなっていてびっくり。

ニトリに売っている便利道具にも感動しました。
10年に一度くらい、道具や家電は見直した方が良いですね。実感。

これは、新居を作っている今、ヒント満載でした。

世の中は工夫に満ちている。
 

近くの図書館に登録し読みたい本をずっと読み続け、銭湯に通いつめ、Queen +Adam LambertのヨーロッパのラプソティーツアーのYouTubeを観まくり、ベルリンフィルのデジタルコンサートを聴きまくり、青春を支えてくれた岩波ホールの映画ラストランに行ったり、まあ先月は後半のチケットばかりで歌舞伎座は全敗だったのですが歌舞伎や文楽や能やオペラやクラシックには相変わらず通っています。

国立劇場のラストランにスタンバイしています。

 

そして、今まで住んでいたところは住宅街とはいえ、都心の空気に振動がある。
エネルギッシュなのが夜中でも感じられる。
正直言って、熟睡できなかったんです。
ところが今の住まいは静かで、空気が落ち着いている。
閑静とはこういうことなんだと実感しています。

長らく飲んでいた睡眠導入剤が、引っ越しの翌日からスパっとやめられました。
来年からの新居も同じくらい静かだから、きっとゆっくり眠れそう。楽しみ。

とはいえ、実は病気も表面化していて、脳に放ってはおけないレベルの動脈瘤が見つかってしまいました。
脳に、ひき続きの甲状腺、心臓、婦人科系に、眼も。いろいろ出ていて、専門医のチームで治療が始まっています。
 

絶望的な気持ちにもなったのですが、壊れている自律神経や、やっと気づいた抱えていたトラウマなど、取り組んでいこうと専門書などを読み出しています。
そのあたりも大学病院がサポートしてくれてます。
 

私の信条に、「この世に起きることは、この世のルールで解決する」が、あります。
いろんなものが一度に出てくると、スピ系とかに救いを求めてしまう人も出がちと思いますが、やはり西洋医学は大事です。
ズレて遠回りしないように。
でも、内面は自分自身、見つめていこうと思っています。

 

ひとりになってやっと気づけたのですが、私、相当頑張っていたんだなということ。
もちろん夫も頑張ってはいるんですが、私の負担が大きかった。
この半月は疲れたと言って、三日のうち二日も通っていた自宅の家事を放棄してサボり、週に一度だけ洗濯掃除料理のつくおきに行ってます。

 

義母や義叔父の介護施設には病気の事情を話して、書類やメールのやり取りはしっかりしつつ、診察の付き添いのみで、コロナもあるので行くのは激減。

お任せしちゃっていますが、これも頑張ってきたなかで培った信頼関係かもしれません。介護施設とかかりつけ医と入院病院と阿吽で動けて助かります。

 

パタリと自宅に行かなくなったので、夫が来てくれるようになりました。
ちっちゃいワンルームのちっちゃいお座布団に座って、コーヒー飲んでいる夫を見ていると新婚みたいで楽しいです。

自宅のほうは、東京カレンダーレストランみたいな気の張るところが多くて庶民的な店が少ない(それにも今更!気づきました)のですが、ここは、美味しい料理を提供するアットホームな店がたくさんあって楽しめます。

美味しい焼肉がふたりで1万円くらいで1/3だねと感動しています。

これから引っ越す新居の方はレストランはなかなか良いところがないのが唯一の不満かな。

 

と、たらたらと長くなりました。
そんなわけで、アパートに持ち込めるものが少なく、好きな器で凝った料理を楽しんだり、着物を愛でるようなことはお預けで残念ですが、みなさまの投稿を楽しみに拝見していこうと思います。

これからもよろしくお願い申し上げます。

そういえば、電車に乗ることが増えたのですが、アメブロにも着物姿を載せてくださる着物好きの著名な漫画家さんが車内の目の前に座っていらして、美しい夏大島に刺繍の帯で眼福でした。
そうだわ、お住まいがアパートと同じ沿線だったと気づきました。
そのお姿はブログには載せていなかったので、残念。

 

そして追伸として。

クイーンはアダム・ランバートに出会えて良かったね。アダム・ランバートもクイーンに出会えて良かったとしみじみ思いつつ。
現アダム・ランバートは太っちゃって(たぶんコロナ太り)かつてのシャープなイケメンの面影なし、ですが、身体が大きくなった分、低音が響いて素晴らしい。

ボローニャのアリーナで披露した、トゥーランドットの三幕の誰も寝てはならぬのYouTubeを夫に見せたら。

 

「身体は楽器だから。そしてパヴァロッティの凄さがわかる」と、夫。
そりゃ、三大テノールと比べないでよと不貞腐れながら、彼がこのままどこまで太るのか、どきどきしつつ見守りたいです。

 

この王子っぷりから

 

天下無敵の……貫禄へ

 

王子には戻るの?

どうなの?