浩助「なあ、どうして井吹は毎日見舞いに来るんだ?」
和義「八女と毎日喋りたいから」
浩助「どうして?」
和義「好きだから。あとほら、今日の授業ノートのコピー。あったほうが良いだろ?」
浩助「……俺、男だぞ」
和義「知ってるぞ?まあ、惚れてくれればラッキーって思ってる」
浩助「……」

和義「そんなわけで俺は俺なりに打算があって来てんの」
浩助「……来るなって言っても毎日来る。たまには泊ってけば?」
和義「えっ」
浩助「1人暮らしで、電車通学してんだろ?」
和義「そ、そうだけど……」
浩助「はい決まり。母さんにはなしてくる」
和義「え、えっ……おう…」

 

和義「なあ、何で八女はそんなに強いんだ?」

浩助「絶賛体調崩してますが?」

和義「違う違う、普通さ、出席も少し厳しいのに特進科に入ろうって思わないだろ?」

浩助「……勉強は、嫌いじゃないんだよ」

和義「変わってんな」

浩助「そうかもな。でもそれはお互いじゃないか?」

和義「いえてる。んじゃあ、変わり者同士仲良くいこうぜ」

浩助「まあ、少しくらいは、な」

 

千隼「ねえ優也、8月に入ってすぐのイベントは何か知ってる?」

優也「?」

千隼「8月2日、つまりバニーの日!!お兄ちゃんのバニー服姿、見たくない?」

優也「うさぎ?」

千隼「可愛い服を着たお兄ちゃんを見たくない?」

優也「見たい見たい!!」
理久「優也に変なこと教えんな。成人男性のバニー姿なんて見て何が楽しいんだ?」
千隼「お兄ちゃんのバニー姿も一部には需要があるってことで」
理久「嬉しくねえ需要だな」
優也「全世界が理久の魅力に気づいてくれても良いと思う!!」
 


理久「……千隼、手に持ってるそれは何か、正直に言え」
千隼「ふっふっふ、お兄ちゃん用のバニー服でーす!!ちゃんとサイズは合うように作られた特注品だよー!」
理久「……拓矢さんか?」
優也「あのね、兄貴も見たいからってオーダーメイドで作ってもらったって!!今日は用事があるから、ちゃんと写真を撮ってねって言われた」
理久「拓矢さんマジで何したいの」
優也「さぁー?」
千隼「ちなみに特注オーダーメイドの生地もいいやつだから結構良いお値段します」
理久「……………………お前ら2人も着るなら着ていいぞ」
優也「ほんとー?!」
千隼「ぇぇ……ちょっとタンマタンマ、優也とお兄ちゃんがペアで着るならまだほら、全然ほら、モブと美少年のカップリングっていいじゃん?萌えるじゃん?でもほら、僕はカワイイし?僕が着るのは解釈違いっていうかァ!!」
優也「千隼???」
理久「ふっ……交渉決裂ってコトで」
千隼「ァーーーーー!!!でも優也のバニーもみたいー!!」
優也「着ようか?」
理久「簡単に着ようとするな」

 

 

理久「あれ?」

優也「どうしたの?」

理久「いや、思ってたバニーと違うっていうか」

千隼「ほう?」

理久「………別にこれなら着てもいいぞ」

優也「ほんとー!?」

理久「ちょっと待ってろ」

優也「はーい!!」

 

理久「……どうだ?」

千隼「なっ!!」

優也「ハセガワみたいな恰好のウサギさんだ!!理久、かっわいい~!!」

理久「燕尾服っていうんだったかな、これ」

千隼「うわぁああああん!!暫くイジれるネタが出来るとおもったのにー!!」

 

 

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拓矢「写真見たよ。着心地はどうだった?」

理久「あの、バニー服って聞いて、こう、なんていうか……思っていたものと違ったんですけど……」

拓矢「ああ、それね。メイド服みたいなバニー服もあるからさ、執事っぽい服でバニーにしたらかわいいんじゃないかと思ってね」

理久「えっ?」

拓矢「ん?」

理久「拓矢さんが考えた服だったんですか!??!!」

 

 

 

優也「浩助お兄さん、なにやってるの?」
浩助「ん?ああ……おやつにアイス用意してたんだけどさ、鈴架君が果物持ってきてくれたからね。ちょっと切って乗っけようかなって」
優也「ふーん……あっ、お星さま!!」
浩助「うん。優也君お星さま好きでしょ?」
優也「うん!!」
浩助「いっぱい乗せようね」

優也「わーい!!」


優也「ねえねえ、浩助お兄さんは、どうしてお料理をはじめたの?」
浩助「へ?うーん……料理って他人を笑顔に出来るよね?刃物は相手に向ければ傷つけてしまうのに、料理に使えば笑顔に出来る。ほらお星さまの欠片。内緒だよ?」
優也「わー!!ありがとう!!」
浩助「ふふふ」

 

 

夏樹「………こーくんって、なんで料理するようになったの?」
浩助「ん?ああ。ほら、優也君も鈴架君も、あんなに嬉しそうにしてるだろ?」
夏樹「ふたりともテレビの音で聞こえないから」
浩助「…………普段からサバイバルナイフを扱ってる人からはお見通し?」
夏樹「一応『電子戦争の選手』だからね。刃物を持つ手に、変に力が入ってることくらいわかる」
浩助「あはは……怖がってばっかじゃ、生活出来ねえからな。でも、人を笑顔にしたいってのは本当だぜ?」
夏樹「こーくんの性格からしてそうだよね。僕のは雷の形に切ってくれたんだね。ありがとう」
浩助「どーいたしまして。食えそう?」

夏樹「うん、少しくらいなら」

浩助「……食いかけだけど、俺のと交換するか?」

夏樹「ありがとう」

浩助「ん。チョコソースかけちゃおーっと」

夏樹「こーくんって、ほんとチョコ好きだねぇ」

浩助「甘いからな」

 

優也「浩助お兄さん、これ父さんが持たせてくれたチョコなんだけど、使える?」
浩助「ん?ありがとう。どんなチョコ持ってきたの?」
優也「ロイヤルミルクチョコ、だって。甘い?」
浩助「ん?……どこのメーカー?」
優也「……ガーネット社?」
浩助「ア゙ッ?!?」

優也「どうしたの?」

浩助「それは俺の手には余るといいますか……」
優也「失敗してもいいようにって、いっぱい持たせてくれたよ!1kgを3袋!」
浩助「おおぅ……一応俺も用意はしてたんだけど、えっと……素人が使うと美味しさをちゃんと出せないくらいの物凄くいいチョコだから、プロに任せよっか、カイ君に渡そうね」
優也「はーい!!」
浩助「じゃ、今回は俺が用意したチョコ使って作ろうね」
優也「フライパンに入れたらいい?」

浩助「火を使うのは危ないから、細かく切って、ボウルにお湯入れて溶かそうね」

優也「茹でるの?」

浩助「湯煎っていって、お湯でゆっくり温めるの」

優也「この前調理実習頑張ったから火は使えるよ?」

浩助「こっちのほうが美味しく作れるよ」

優也「じゃーそれでつくるー!」


カイ「おわー!!ガーネット社のロイヤルミルクチョコがこんなにいっぱーい!!しかもこれ、特級のものじゃん!!」
優也「美味しいのつくれる?」
カイ「とびきりのものが作れるよ!!!………どこかの品評会にでも出すの?」
優也「みんなで食べるの」
カイ「ユウヤって時々そういうところあるよね……浩助さんが価値が分かる人でよかったぁ……」
優也「?」

 

 

要「なんとか留年せずに済んだぜ!!見ろよ高校2年生の俺を!!」
浩助「……お、おう」
要「なんだよ~~八女も補修受けてたじゃん」
浩助「お前さ、俺が特進科なの忘れてない?」
要「あっ」
浩助「あれは補修じゃなくて、自由参加の勉強会だぞ」
要「……勉強教えてくださいませ」
浩助「いやだ」

浩助「……石原は勉強好き?」
要「嫌い」

浩助「なんで紅玉に進学したの?」

要「可愛い子が居るって聞いたから……」

浩助「可愛い子?」

要「でもさ、居ないんだ。写真もあるぞ、ほらこの茶髪の可愛い子!!」

浩助「…………入れ違いだったんじゃね?」

要「そうかもな。ところで八女は勉強好きなのか?」
浩助「うん。勉強を頑張って、いい成績が取れたら、母さんが凄く喜んでくれるし、褒めてくれるんだ」
要「……マザコン?」
浩助「そういうのじゃなくて……何なんだろうな。『出来て当たり前』にしないから頑張れるんだ」

要「ふぅん」

 

 

 

浩助「兄ちゃん、みてみて」

聖夜「………どこでその写真を!?」

浩助「謎の美少女だそうです」

聖夜「いますぐデータを消してください」

浩助「残念ながら俺のは複製された写真データです」

聖夜「ぅぅ……」

浩助「ドンマイ!!」