three tails swing*** 3つの尻尾が揺れるとき

three tails swing*** 3つの尻尾が揺れるとき

何気なくも満ち溢れた日々のヒトコマを言葉と写真で。

Amebaでブログを始めよう!
早朝の散歩で拾った落ち葉は
湿りのなかに温もりが感じられた。

化粧が残り、品を留め、最後の微笑を忘れない。
花の彩で始まり落ち葉の彩で終わる。

$3つの尻尾が揺れるとき
3つの尻尾が揺れるとき


手術後の経過も良好ですっかり元気になったフェアリ。
最後まで悩んだがやはり手術をすることを選んで良かったのだと思う。

陽が暮れるとすっかり寒くなった大阪の空の下、
久しぶりに長距離の散歩にでた。

人通りの多い街中を彼女達と歩けばとにかく目立つ。
犬種の名前から、下の子の足の件、兄弟?親子?夫婦?など、毎回同じ質問ばかりで飽き飽きするが、大阪のど真ん中でボルゾイ二頭だもの仕方あるまい。

声を掛けられるのはウンザリなものの、街行く人々とすれ違うと、珍しいボルゾイのお嬢様達の気ままなお散歩の姿に、気難しい顔で家路を急ぐ人さえ、ふと口元を綻ばせるのをよく見かける。
私はその様子を見るのが好きだ。

愛嬌が人の心を和らげる。

「貴女たちは偉大な力を持ってるのね」

いつもそう思う。
その素晴らしい力にどれだけ癒された事か...

彼女達が決して言葉で何か語る事はない。
でも、時に言葉が誤摩化しの道具になる人間同士よりも、ダイレクトに通じ合える。
素直な心や態度、伝える事の一生懸命さや、相手を見つめる眼差しの意義を幾度となく教えられるものだ。


「帰ってご飯にしようか」
そう言うと二人は家に向かって足取りを早めた。
どこからか金木犀の香りがした。
今宵はとても穏やかだ。
手取川大吟醸。
実によくできた酒だ。
淡麗な味わいの中にも、しっかりとした旨味とキレの良い後味。
喉越しが良く、いくら飲んでも飲み飽きることはない。

今夜は冷やでいきましょうか?

3つの尻尾が揺れるとき
こうしてみると、野菜の彩りがとても綺麗なことに気付かされる。

口にいれると甘くて美味しい。

小さな種が太陽・土・水の恵みを受け、やがて実を付けるまで成長し種が採れる。
自然界の循環や命の神秘というのはこういうことだろう。


3つの尻尾が揺れるとき

3つの尻尾が揺れるとき
日本人に生まれてよかったと思う瞬間。


3つの尻尾が揺れるとき
今年は猛暑で松茸が豊作だったそうな。
とはいえこれだけの量となると流石に困る。
なんとも贅沢な悩みだが。

3つの尻尾が揺れるとき
大人だから大人買い。


3つの尻尾が揺れるとき
貴方にはずっと健康でいてほしいから。


3つの尻尾が揺れるとき
人間が手を加えてはならない動物界の掟というものは
サラの足の一件で解っているつもりだった。

3つの腫瘍を取るべきか。
取らずに自然に委ねるべきか。

悩みに悩んだ挙げ句選んだ答えは「摘出手術」だった。

術後数時間で自宅に戻ったフェアリを
心配そうに見つめるサラ。

サラ、お姉ちゃんは大丈夫。
また一緒に走れるよ。


$3つの尻尾が揺れるとき
日曜の夜、胸騒ぎがして動物病院に駆け込んだ。

「乳癌です」

突然の宣告に驚きと不安は隠しきれず
フェアリは心配そうに私の顔を覗く。

もっと早くに気付いてあげれなくてごめんなさい。


3つの尻尾が揺れるとき