振り向けば獅子座の墓碑銘(16) | アトランティスからの伝言

アトランティスからの伝言

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 「彼らを、ここまで増長させた者たちが、いったい誰なのか。
 それを考えるべきではないかね。
 彼らは悪だが、悪は悪だけで独立して永く存在することはできないのだ。
 悪を必要とし、悪の力に頼る者たちがいなければ、悪はこの世に存在しえない」。
 「でも、それでは…」。
 返答のしようを失ったエリエノウは、自分の思案と言葉が足らないことに気づき、思わず頬を赤らめた。
 パラエトンは、足下の太陽系の波紋の図を顎で示すと、沈痛なものを含んだ語調で告げる。
 「見なさい。
 これほどの超科学を生んだ文明でも、太古に滅んでしまった。
 人類が、栄えては滅びを繰り返すのが、いったいいかなる理由によるのか。
 人類とは何物なのか、あなたなら、つき詰めて考えることができるだろうと思う」。
 パラエトンは荘重な長身のアトラスの姿を二重にだぶらせ、エリエノウと向き合って空中に立った。
 神女の柔らかな肩にそっと両手を置き、パラエトンは偉大な師父の表情で告げる。
 「さあ、元の世界へ帰りなさい。
 私には、まだここでしなければならないことがある」。
 優しさに満ちあふれたアトラスの言葉とともに、頭上から白い光が差し込んでくる。
 見上げると、暗黒の天蓋は失われ、地上の世界のものとおぼしい曇り空が広がっていた。

 

「アトランティス」第3部上巻より抜粋 音声ファイル513_mp3

 

 

 

 

 

 言葉もなく突き刺す眼光をたたえるアリアンの州王たちに、少しなまりのあるオグの州王はなおも辛辣な意見を連ねた。
 「東ムウのイハ政権を逃れて、毎日何万人という難民が、リアンやオシアンに漂着している。
 それを保護し、衣食住を保証してやるのは大変だが、今のところ強制送還するつもりはない。
 万という数は大変なものだ。
 植民地だけではまかなえない。
 だが、ムウの人々は基本的に勤労精神にあふれているし、技術力もあって文化性が高い。
 密林や草原が開かれて、たくさんの街が驚くべき勢いで建てられている。
 人的資源という点でも貴重なのだから、わが州も近隣植民地もさほど迷惑な顔をせずに引き取っておる。
 わが州は他州とちがって、帝国の第十番目の州となってから、まだ百年しか経っていない。
 ついこの間まで植民地だった州なのだから、植民地経営の難しさはよく知っている」。
 真面目な表情で坦々と告げるオグ州王に、アリアンの代表たちは弱点をつかれた者の沈黙をもって応じた。

 

「アトランティス」第3部下巻より抜粋 音声ファイル607_mp3

 

 

 

 

 

 「地球皇家とは、耳慣れないお言葉ですが…」。
 ウルラは、ムウ人たちの世話を取りしきる犬頭の侍従官に、深い信頼を置いているらしかった。
 ムウ人どうしの会話の内容を懸念する気配が微塵もなく、全てを聞かれてもよいと判じているようである。
 対面する相手がどの程度の人物か、即座に的確に判断しうるウルラの能力からすれば、無言で控えるシリクスという人物の口の固さは、信用できると思って差し支えなかった。
 ムウ随一と讃えられる美貌の主は、きわめて重大な話題を凛と張り詰めた声で告げ始めた。
 ゆるやかな夏の風が、涼しく王女の裳裾をひらめかせて吹き過ぎる。
 上品で精緻な履物と、翻る裾の間に見える、真っ白な踝とほっそりとした足首がなまめかしかった。
 「地球皇家というのは、あなた方にとっては、初めての話題でしょう。
 実は遠い遠い過去から、地球にとっての地軸のような王家が、人類の中心として存在してきました。
 現在のムウとアトランティスの王室は、その一つの中核の霊統から東西に分かれてできたものです。
 あなた方が知らないのも無理はありません。
 これまで、この話題は当事者である王室の血筋の者にしか明かされてきませんでしたから」。

 

「アトランティス」第3部上巻より抜粋 音声ファイル517_mp3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
テレビの正月番組はほとんど観ない私だが、昨夜放送されたTBS系特番「新説!徳川埋蔵金」には思わず引き込まれました。
幕末、薩長連合の官軍が東進し、江戸に迫る矢先、江戸城の金倉に蓄えていた「御用金」が、何処へとなく持ち去られていた事件の「謎解き」という内容でした。
宝探しゲームとして観るのも面白いですが、どうもこの事件の裏には、日本を決定的な東西内戦に巻き込もうとする、国際勢力の介入の匂いが濃厚なのです。
当時の勘定方のトップ、小栗忠順(ただまさ)さんが主犯とみなされ、隠遁先の赤城山山麓が宝探しの舞台となったが、何も発見されませんでした。
事の全貌を知っていたのは最後の将軍さん、徳川慶喜さん一人だったかもしれません。
江戸の町は水路が張り巡らされ、江戸湾付近まで大型蒸気船の接岸は可能でした。
そこに登場するのは、仙台の伊達藩所有の英国製軍艦「早丸」。
伊達藩は幕府方とされ、徳川さんにとっては最後の拠り所とされたようです、というのが定説。
官軍に押収される前に、現ナマはすべて持ち出す必要があったのでしょう、というのが定説。
江戸城からは小型の船で運び出され、伊達藩の江戸屋敷がある汐留辺りで積み替えたようです。
ところが夜闇を突いての出航が祟り、横浜の沖で座礁、浸水、沈没してしまいます。
赤城山麓の探索から、目標は横浜沖の東京湾に移り、沈没船探索が行われた結果、「早丸」らしき船体の鉄材が発見されました。
恐らくその海底に埋蔵金は現存すると思いますが、いったい何のための資金だったのでしょう。
当然、内戦のためであったでしょう。
徳川慶喜さんは薩長、幕府双方にテコ入れし、国体を破壊しようとしている外国勢力を知っていたようです。
たからこそ、鳥羽伏見の戦いで全勢力を使い果たさず、均衡点を見定めて撤退したのでしょう。
その外国勢力とはロスチャイルド家であり、英国のそれとフランスのそれが共謀し、薩長方に前者が、幕府方に後者が支援し、内戦に発展させて植民地化をもくろんでいたに違いありません。
ひょっとして「早丸」の遭難は、慶喜さんの陰謀だったかもしれません。
「早丸」の船底に爆薬を仕掛け、フランスロスチャイルドからの御用金もろとも、海の藻屑としたという推理も成り立つわけです。
何としても破滅的な内戦を回避し、新政府に移行させるには「捨てるもの」は手放す必要がありました。
このことはたとえ図星だったとしても、テレビでは絶対に触れません。
ロックフェラー、ロスチャイルドの流れをくむジャパンハンドラーの意向に背くわけにはいかないからです。
汐留のロケで、日テレ本社ビルを大きく映していたのも、暗黙の放送協約に反することはしませんよ、というTBS側の意思表示だったのかもしれません。
蛇足ですが、同時放映の「クレオパトラの墓」というのは、話にならない駄作でした。
 
 
 
 
 
 
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*** ご 案 内 ***

こんにちは  ご来訪を心より感謝いたします

このブログの管理人 Hiroshi Onishi です

大切な「音のお知らせ」が届きました

消印は紀元前1万年 つまり今から1万2千年前

ものさしを替えればつい昨日のお話です

時空を超えて送られてきた 玉手箱の中を覗いてみませんか

もしかすると太古の記憶が 懐かしく蘇るかもしれませんよ

合成音声全229ファイル 総計85時間33分 1.74GB

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再掲籠目唄(34)

http://ameblo.jp/3t14159/entry-12275825131.html#ind

 

 

 

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