最近テレビゲームに対して臆病になった。そんな気がしている。

私はテレビゲームが好きだ。好きなはずだ。
でも最近はあまり手を出していない。特に新しいゲームには。
ここ数年でてプレイしたものと言えば、定期的に発売されるドラゴンクエスト(DQ)シリーズ、
あるいはファイナルファンタジー(FF)シリーズのリメイク版ぐらいのものとなっている。
DQやFFでも最新作にはもはや手を出す気にならず、
ひたすら昔の単純明快なRPGシステムを楽しむだけになっている。

いつからこうなったのだろうか。
大学を卒業して、就職して、平日は毎日働くようになって、
ゲームをする時間が確保しづらくなったからだろうか。
それもあるかもしれない。でも一番の原因は違う。
インターネット環境の普及。これではないだろうか。

私が大学を卒業するのと同時期ぐらいに、インターネットは急激に身近なものになっていった。
大学に入学した頃は、家にパソコンを持っている仲間はいなかった。
持っていてせいぜいワープロ程度だった。
それが就職活動する頃にはパソコンが必須になり(企業のエントリー等に必要)、
卒業したときには従量制ではなく定額制のサービスが始まっていた。
気がつくとインターネットは私の生活に欠かせないものになっていた。
外出時の目的地の情報を、わからない言葉を、仕事で必要な技術情報を、
あらゆることをインターネット検索で調べるようになった。
昔は本で得ていた情報をインターネットでいつでも気軽に手に入れられるようになった。

初めからすべての要素を漏らすことのないように、
繰り返しプレイしなくてもいいように、
いつの間にかテレビゲームについても、
攻略サイトを探して一読してからプレイするのが当たり前になってしまった。
そうなるともはや攻略サイトなしではゲームを進めることができなくなる。
先がわからない展からおもしろいのに、先を知らないと不安で、進めない。
こんなことを繰り返している内に、ゲームをするのが億劫になってきてしまった。
そして、どんどん進化していくゲーム。攻略サイト見るとあまりの量の膨大さに辟易する。
これはとてもやりきれない。そう思ってプレイすることさえしなくなる。
そもそもゲームを買う前に評価サイトをみて、評価が低いと買わない。
新しいゲームを始めるのにはものすごくパワーが必要になってしまった。


私がテレビゲームに初めて触れたのは、小学校低学年の頃。
誕生日プレゼントに父親が買ってきてくれたのがファミコンだった。
私からねだった覚えはないので、今で言うところのIT系の会社に当時から勤めていて、
電子機器全般に興味があり、そして(今でも)あたらしモノ好きである父が、
自分で触ってみたいと思って買ってきたのだろう。
ただ、父がゲームをしている姿というのは思い出せないので、
あまり好みではなかったのかもしれない。

最初のファミコンソフトは「スーパーマリオブラザーズ」と「バンゲリングベイ」。
「スーパーマリオブラザーズ」は言わずとしれた任天堂が生み出した傑作である。
このゲームは今やっても楽しいに違いない。完成度の高いゲーム。
小学校低学年でも頑張って何度もプレイすればクリアができるゲームだった。
一方「バンゲリングベイ」はいわゆるクソゲーというやつである。
小学校低学年、いや今やってもクリアできるのかどうかわからない。
そもそもクリアするという概念があるのかどうかも怪しい。

思えばファミコンのソフトはシビアなゲームばかりだった。
アクションやシューティングゲームが多かったが、
基本的にコンティニュー機能がないゲームが多かったから、
最後までたどり着くことは至難の業だった。

そのゲームソフトがオモシロいのかオモシロくないのか。
それは買ってみないとわからない。内容も名前とパッケージで想像するしかなかった。
誕生日プレゼントやお年玉など、ごく限られたチャンスでしか手に入れることができない、
貴重なゲームソフト。
そんな貴重なゲームソフトがつまらなかったときはショックだった。
でも、「クソゲー」なりに楽しんで遊ぶことができていたような気もする。
「クソゲー」でも、それしかなかったんだから。

インターネットが普及したことで、情報もモノも、
様々なものを簡単に手に入れることができるようになった。
でも、「クソゲー」を手にすることがなくなったの同時に、
何かを喪った。そんな気もしている。
喪ったことがよかったのか悪かったのかはわからないけれど。

インターネットが当たり前にそこにある小学校低学年の子供達が大人になった時にも、
今の自分が感じているような喪失感を感じることはあるのだろうか。
もしあるとしたら、何がそれを喪わせるのだろう。
そのとき、自分は何かを喪ったと気づくことがあるのだろうか。


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いかにも日本酒といった感じの香りのする日本酒。
正直そんなに好きなタイプではなかった。

きんきんに冷やして飲んではいけない。
常温くらいで飲むとまあまあ美味しいかな。




そういえば学生だった頃。
元禄美人を雪の中に埋めて冷やしてみたところ、
苦手だったこのお酒がするすると飲めてしまい、
冷やせば何でも美味しいと勘違いしてしまった。
冷たすぎて味覚が麻痺していただけだったんだなあ。
今はもう冷やしても辛い。

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阪急今津線を舞台に、偶々乗り合わせた人々がすれ違いつつ触れあうことで生まれる「人生の機微」を描いた作品。
以前より気になっていたけれど、今回文庫版が発売されたので買ってみました。

基本的に一駅ごとに主人公(語り部)が変わっていきます。
だからといって、別々の話になっているわけではなく、
それぞれの話、それぞれの登場人物が少しずつ絡み合っていくのです。
その「少し」の加減がとても心地よいお話だと思います。

登場人物同士は全員が全員と絡むわけではなく、
登場人物のうちの一部の人としか絡み合いません。
ですが、その関係が連鎖してひとつの物語を成していきます。

読み終わった後とてもすっきりする小説でした。
私は大好きです。

映画化するらしいので期待です。
ただ、映画だと時間的に内容が絞られてしまいそうなので、
3,4時間くらいのドラマにしてもいいんじゃないかなあと思う作品です。