鬼平の統率
秋の火災予防期間に合わせて、火付盗賊改方の話
【活用場面】
過去の経験を大切に!人心掌握、統率の極意
「鬼平犯科帳」は池波正太郎氏の時代小説であるが、モデルとなった長谷川平蔵は実在の人物であり、只の捕物帖ではなく、多くの統率に必要な大切な事を教えてくれる。
長谷川平蔵が火付盗賊改方長官であったのは、1787年から1795年の間。妾腹の子として生まれた平蔵は、本所界隈で放蕩無頼の時期を送る。時はあたかも1783年の浅間山大噴火や折からの大飢饉による農作物の不作により、インフレが起こっていいたころである。また、 各地で打ち壊しが頻発し、世情は酷く不穏であった。田沼意次の失脚(1786年)を受けて、1787年(天明7年)松平定信が老中に就任し、寛政の改革が始まったが、このような経済不安から犯罪も増加し、凶悪化していった。
長谷川平蔵が火付盗賊改の長官となったのはこの年の10月である。
火付盗賊改の長官となった平蔵は、盗賊どもから「鬼の平蔵」と恐れられる程、犯罪者にとっては天敵と言える程の高い検挙率をあげていた。その秘訣は、優れた情報網と人心掌握術にあったのではないかと思う。
当時はすべての財産を失う火付け及び盗賊は重罪であり、平蔵はこれらの罪を激しく憎み、徹底した捜査を実施した。一方で、職人芸的な盗賊、所謂、貧しい者からは盗まない、殺傷をしない盗人には、更生の機会を与えるような優しいところもあった。平蔵本人も放蕩無頼の生活をしていた時期があり、当時の情報網や更生した盗人を上手に使い、検挙率は更に上がっていく。
その盗人や役人達とのやり取り、ノミニュケーション(宴会)や人の使い方には、参考になるところばかりである。
ただの捕物帖ではない、「鬼平犯科帳」を是非読んで頂きたい!
※ 鬼平の人気を象徴するように、本所界隈を巡る「鬼平ツアー」なるものも開催されていた。
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