今回読んだ本は…

司法記者出身のライターが

獄中の彼女と交わした膨大な量の

往復書簡をもとに綴る

渾身のノンフィクション。です



小説がたくさんある喫茶店の奥さんが

オススメして貸してくれた本キラキラ


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2018年の春

琵琶湖の河川敷で恐ろしい事件がおきた


どのような状態で発見されたかは

本にはかなり詳しく書かれているが

ここで書くのは控えておこうと思う…

描写表現関係上…


発見された遺体は58歳女性

逮捕されたのは娘…

その時の年齢34歳だった


・・・・



母という呪縛 娘という牢獄

斎藤 彩



何が恐ろしいかって…

殺人というその言葉通りの事件ではなく

その背景にある

母と娘の関係であり

母という呪縛


娘は逃れたいがために行動するも

母管理の元追跡され

娘もまた衣食住と提供してもらい

育ててもらう母に申し訳ないから…

という気持ちを持ちつつ

刷り込まれていたと思う

母の押し付けられた命令や期待

敷かれたレールに苦しみながらも

離れることが出来なかったこと



また

周りからの助けを受けれなかったこと

早くに気づいてもらえなかったこと


・・・・・

サブタイトルである

「医学部9浪の娘はなぜ母を刺殺したのか」

事件の奥深いところを知りたかったことと

また9浪という年月を費やした

娘と母の関係はいかに…という

考え読みたかった1冊ではあった


*・*・*・*・*

医学部受験と強いられ続けられた9年

幼い頃からの母からの詰問・罵倒・監視

何故、母はそこまでするのかと

読みながら腹が立つも恐ろしくもなる…

が…母もまたその母に

幼い頃に自分の母に影響を受けて

実の母に育てられず

実の母からの「学歴信仰」

受け継いでしまったのではないかと…

(悪い影響が出る方向へと…)


・・・・・・・

殺された母本人は工業高校出身で

自分に学生コンプレックスを持っていたようだ

だからとて…何故子どもにも

その自分のコンプレックスのはけ口を押し付け

本人の人生にレールを敷こうとするのか


母自身もできなかったことを

何故、娘ができないとなると

罵倒・罰を与えようとするのか…


*・*・*・*・*

読んでいる時は

(実際の母と娘のライン記録も抜粋されており)

この母は狂っている!と思った

そして母も自分の受けてきた過去に

苦しんでいたのかもしれない


・・・・

育った環境の歴史は

繰り返されるという言葉も聞くが

どこかでそれぞれに対して

救いがあったならば…と感じたし


獄中の娘である彼女が言った一言


どちらかが消えてしまわないと

呪縛は解けないし

牢獄からは抜け出せない…


本当にそうだったのかもしれない。

とも思った

・・・・・


9浪しても国立医学部に主席で入学し

医師になれないなら看護師になりなさい!と強要され

看護科が受かったなら

次は助産師を目指しなさい!と言われ続け

助産師のコースの試験に落ちた時

怒り狂い罵倒した母を…

もうこの人からは

離れなければならないと…事件を決行した…


・・・・・・


もし…私が裁判員制度に参加したなら

どう法の場で裁きに対して考えるだろうと



本を貸してくれた喫茶店の可愛い奥さんと

またお話できるのも楽しみにしているむらさき音符


誰もが自分から幸せだな。と思える道に進めますように





昨年主人の両親と

この時期旅行した琵琶湖のほとり照れ




いつも長いブログですが

堅苦しい感じになりましたが…びっくり


読んでくれてありがとう

また会えますようにピンク薔薇