午前中の仕事がひと段落したところでお昼休みになった。
私たちはテーブルにお弁当を広げ、昼食を食べていた。
もちろんメンバーはいつもの3人。
それ以上でもそれ以下でもない。
「もう少しですね結婚式。それはそれは楽しみで、今からワクワクしわくわくしちゃってま~す」
「本当よね。私も凄く楽しみ~!!」
今日の話題は、当然のように、間近に迫った私の結婚式だった。
目の前で話す二人のはしゃぎっぷりは、当人も驚くほど。
まあいつものことだけどね。
そんな二人を他人事のように傍観しながら、私は一人お弁当を口に運んでいた。
「ドレスとか選んだり、いろいろ大変ですか?」
「う、うん。なんか結構やることが多いって感じかな?」
そんなこと全く思っていないくせに、私は作り笑顔でそう答えた。
「え~そうなんだぁ~。私もヒカルくんとそんな風になりたぁ~い」
チカちゃんは口をキュッと尖らせながら顔を左右に振った。
そんな時だった。
「ねえ、紫苑さんのプロポーズの言葉ってなんだったの?」
思わずお弁当を吐き出しそうになった私。
佐久間さん、いきなりそんなエグイ質問してくるの?
プ、プロポーズって??
あれっ、そんなのされたっけ?
あまりの質問に、衝撃を受けた私は、口をあんぐりとあけたまま、しばらく放心状態だった。
食べかけの卵焼きがゴロンと落ちたことで正気を取り戻した私。
でもセーフ!!
幸い卵焼きはお弁当箱の中に落ちていたって、素直に今は喜べない。
って、そんなことを喜んでいる場合じゃない。
プロポーズよ、プロポーズ!
目をおどおどさせている私に、二人の鋭い視線が突き刺さる。
笑って誤魔化したって、絶対許してくれる状況ではなさそう。