私は自宅で軽く食事を済ませると、急いでバイト先に向かった。
母には怜さんに会うからと言って家を出た。
だから母は私の言葉を疑いもしない。
けどこの嘘、いつまでもつのだろう?
そんなことを考えながら、私はコンビニへと向かった。
コンビニに到着した私は、さっそく制服に着替え、店長の指導を受けた。
繁華街から少し離れた場所にあるこのコンビニは、夜になると客もまばらで、深夜近くなると客の数はより少なくなった。
とはいえ、慣れない仕事と通常勤務との併合からか、眠たさを押さえるのはかなり至難のわざだった。
眠気と戦いながら、なんとか終了時間まで頑張り抜いた。
「じゃあ、高岡さん時間だから。終わってください」
レジに立つ私に店長がそう言った。
ふぅ、これで帰れる。
私は制服をロッカーに入れると、ようやく解放された気分になった。
「では失礼しまーす」
店を出てふと空を見上げると、きれいな月が輝いていた。
疲労した肩をトントンと叩きながら夜道を歩く。
眠たさもあり、私は一刻も早く家に帰りたかった。
そんな帰り道、突然バッグの中の携帯が鳴り出した。
うそ、こんな時間に?
私は恐る恐る携帯を取り出した。
見ると携帯の画面に『非通知』の文字が。
一体誰だろう?
そう思いながら私は電話に出た。