「あっ、銀行は?」

とりあえず、思いつくまま口にしてみた。

「一応銀行にはお願いしてみたんだよ。でも、門前払いだった」

父と母の顔色は暗いまま悲壮感を漂わせている。

「・・・・そう」

3人揃って肩を落とす。

そんな時、一瞬チカちゃんの顔が頭の中をよぎった。

しかし、いくらなんでも彼女にこんなことお願いできるわけないし。

だってお金持ちなのはチカちゃんではなく、彼女のお父さんがそうなのだから。

それにいくら親しいからと言って、お金の頼みごとは恐れ多くてなかなか言い出せない。

チカちゃんの話はナシ!ナシ!

ブンブンと首を横に振り否定する。

じゃあ、別の方法は?

うーーーん。

沈黙の中、時計は2時を過ぎている。

銀行の閉まる時間が迫っている。

こうしてはいられない。

残された時間は確実に減っている。

ダメ元でいろいろあたってみるしか解決方法はなさそうだ。