ドアには 『「ラビリンス」へようこそ』 と書かれた文字が見える。
ラビリンス・・・?
何かの名前のようだけど。
隣の壁には、男性の顔写真と名前がきれいに飾られている。
その誰もがかっこよくて、イケメン揃い。
そして一番上には、「紫苑」と書かれた一際大きな写真がある。
ここまで見れば、私にもここがどういう場所かぐらいわかる。
イケメンが揃う店といえば、言わずと知れたホストクラブ。
そう、ここはホストクラブ「ラビリンス」の入り口のようだ。
って何?
なんでホストクラブなの?
ここがどこだか分かったからって、疑念が消えた訳ではない。
むしろ、「なぜ?」という思いが強まるばかり。
チカちゃんの意図がまったく理解できず戸惑ってばかり。
ひょっとしてここが誕生日パーティーの会場?
チカちゃん、ごめん全然意味分かんないんだけど・・・。
困惑した表情を、チカちゃんに向けてみる。
すると、「ここって、もしかして・・・」
と、佐久間さんが驚いた表情で呟いた。
彼女も私と同じ気持ちのようだ。
「ふふっ、そうですよ、ホストクラブです」
チカちゃんは余裕の笑みでそう答える。
しかしその反面、どこかソワソワして落ち着きがないようにも見える。
「チカちゃんの誕生日よねぇ?なのになんでホストクラブなの?」
佐久間さんは納得いかない様子で、チカちゃんに更に問いかける。
チカちゃんは、「いいから、いいから。中へ入りましょう!話はそれからです」
と、全く気にすることなく私たちをドアの前に立たせた。
すると、ゆっくりとドアが開いき、中からイケメンの若いホストが私たちを出迎えてくれた。