今日はいい天気だな。
窓から見える空を眺めながらぼんやり思った。
仕事中にもかかわらず、こんなのんきなことを考えている私は、正直幸せだと思う。
社内では相変わらず電話がジャンジャンかかっていて騒々しい。
私が仕事をしているここは、流通マーケット部。
このフロアーにはたくさんの人たちが、パソコンとにらめっこしながら、電話対応に追われている。
私はそんな人たちとは別格というか、まあ簡単に言えば、雑用係ってところ。
そんな私も、結構毎日楽しく仕事をしている。
私の隣のデスクには、私と同期入社の「佐久間詩織」通称佐久間さん。
彼女は私同様短大を卒業後、この会社に入社。
私たちは歳が同じということで、とても仲良くなった。佐久間さんはとてもおとなしい性格で、つねに守ってあげたくなるタイプ。
眼鏡をかけていてとても真面目、仕事もテキパキこなす、優秀社員。
そして、私の前のデスクには「西園寺千賀子」通称チカちゃんがいる。
彼女は私たちより年下で、今年の春入社したばかりの新人さん。
なんでも、お父様が超一流企業に勤めの社長令嬢。
だからチカちゃんは超お金持。
この会社に入社したのだって、社会勉強のようなノリだったみたい。
でも、これって彼女のお父様がお決めになったことらしい。
本来なら、私のような庶民とは格差が違い過ぎるのだけど、彼女はそんなことを全く感じさせなくて。
とても気さくな、妹タイプ。
ぽっちゃりしていて、とてもかわいい。
そして、私こと「高岡彩矢」
みんなからはアヤちゃんと呼ばれている。
平凡な家庭に育ち、なんの苦労もなくここまで生きてきた。
そしてこの平凡な日々にどっぷりつかりながら、これからもこの調子で生きていけたらと、密かに願っている。
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以前アメブロで連載していた「ラビリンス」を加筆修正してまた再連載します。
よろしくお願いします!