しかしそれも長くは続かなかった。
ボスを睨みつけていても、シリュウが戻って来る訳ではない。
余計に悲しくなるばかりだ。
私は目を伏せると、先程と同じように膝をかかえ、その上に顔を埋めた。
目の前にまた暗闇が広がる。
何日もしゃべっていないせいか、喉に違和感を感じた。
生唾をごくりと飲み込むと、私は妄想の中に再びシリュウを追い求めた。
「心配いらないようだな。改めて実感させてもらったよ、リマの能力の素晴らしさを。本当に素晴らしい」
そう言いながら、だんだん近づくボスの足音に怯えていた。
目をギュッと綴じ身構える。
これって昔父親に怯えていた時の気持ちと似ている。
私は顔を上げることもできず、ただ俯いていた。
すると、ボスの手が私の頭上にすーっと伸びてきて、髪を上下に撫で始めた。