俺はそれを見て今更ながらに思っていた。
俺はとんでもないことをしてしまったと。
妹の「はるか」のためとはいえ、他人の人生をいとも簡単に変えてしまった。
本当に良かったのか?
俺は肩を落とし、大きくうな垂れた。
そんな俺に構うことなく、女が奥へと進んで行く。
リマが俺のことを気にしながら、優しく微笑みかけてくれた。
リマをこれ以上不安がらせてはいけない。
そう思い大袈裟に笑って見せる。
心とは裏腹に・・・・・。
** ** **
最後と思われるドアが、ゆっくりと自動に開いた。
女の任務はここまでなのか、部屋の中には入ろうとせず、ドアの前で立ち止まったままだ。
部屋の中を覗き込む。
すると、その中にはコンピューターらしきものは一台も置かれておらず。
代わりに大きな机と、椅子、そしてソファーが置いてあった。
その椅子に一人の人物が腰を下ろしている。
その格好は白衣に身を包んでいた。
しかし、俺たちに背を向けているため、顔が見えない。
勿体つけやがって!!
俺の動揺がリマに伝わったのか、リマは俺の手をそっと握し返した。
目の前にあるボスの後ろ姿。
その後姿に、俺は何かを感じずにはいられなかった。
これは一体・・・?