だが、決して誰もそのことに触れる者などいない。
組織の中では、おそらくトップシークレットに値するのだろう。
それにしても・・・・。
俺の持つ特殊な能力─記憶操作─
こんな能力があったとしても、俺は一度も嬉しいなどと思ったことはなかった。
むしろ、無い方が良かったと思っている。
こんな能力さえ無かったら、もっと普通の、今とは違う生活が送れた筈だ。
そう考えると、自分の運命を呪った。
でも、それはリマと出会うまでの事。
今は違う。
リマとこうして出会えたのがこの能力のお陰なら、俺は自分の能力に初めて感謝するだろう。
俺にこの能力を与えてくれたことに。