「鈴木リマについての資料をここへ」
「はい、今すぐお持ちいたします」
鈴木リマ。
もし私の考えが正しければ、お前の正体は・・・。
椅子に深々と腰を下ろし、天井を見つめる。
この部屋に配置された複数のコンピューターの機械音が、騒がしく音を奏でている。
長年夢に見た計画の成果が今花開こうとしている。
そこに私の思い描いていた理想郷を作る。
そう、私の国家を。
その頂点に私は立ち、今の世を根本的に変えてやる。
私をおとしめてきた奴らに、今こそ復讐と言う煮え湯を飲ませてやるのだ。
そしてやつらは己の過ちを悔やみ、苦しみながら私に懺悔するのだ。
その光景を、そう遠くない未来に私は見ることとなるだろう。
その日は近い。
それまでシリュウにはしっかりと仕事をこなしてもらわなければならない。
そのためには同じ力をもった協力者が必要となる。
『引き合う力を持つ能力者』
彼らをいち早く見つけ出すことが先決だ。
「お待たせ致しました。こちらです」
一冊の赤いファイルがテーブルの上に置かれた。
現在までに記憶を消した者たちのデーターがこのファイルに保管されている。
開かれたページには、「鈴木リマ」と名前が記載されてあり、「改 相原リマ」と横に現在の名前に訂正されている。
この女とシリュウは一体どういう関係があるのだろう。
私は興味深くその資料に目を通していった。