「おーい、鈴木、ちょっと頼む」
担任が私を呼んでいる声が聞こえた。
まったく、忙しい私だけをこき使わないでよ。
暇な生徒は他にもたくさんいるでしょ?
ふて腐れながら私は渋々担任の後をついて行く。
内申書を少しでも良くするためには、これも不可欠なことなのかもしれない、そう自分に言い聞かせながら。
あいつの機嫌を取りたくはなかったが、暴力は別。
あいつの度重なる暴力に、私は常に怯えていた。
ただ、翌日には直るという不思議な現象も見られたが、私の脳裏には、あいつの激しい息遣いと歪んだ顔は、はっきりと脳裏に刻み込まれていた。
それを少しでも軽減させるため、やむを得なかったのだ。
担任は、そんな私に容赦なく仕事を押し付ける。
なんで私だけ・・・。
不満が今にも爆発しそうな私は、その思いをグッと押さえ、心の中にねじ込んだ。
目の前には、プリントの山。
それを束ねてホッチキスで綴じていくだけの単調作業。
あーあ、くだらない。
一円にもならないバイトは、無駄としか言いようがない。